関数について
2次関数に入る前に、まず関数について理解を深めておきましょう。
ある2つの変数 \(x\) , \(y\) があり、\(x\) の値が決まると、それに伴って \(y\) の値が定まる時に \(y\) は \(x\) の関数であるという。
これが関数の定義です。例えば \(y=2x-1,y=x^2+3x+1\) などです。これを見ればわかるように
\(x\) の値を自分たちで決めれば、 \(y\) の値が一つに決まります。さらに、それぞれの \(x\) の値について \(y\) の値を求め、座標平面上に書けば、一つの繋がった(例外として繋がらないものもある。例:ガウス記号の関数など)線が描けます。
これをグラフと呼ぶのでしたね。
\(y=ax+b\) の形を1次関数、 \(y=ax^2+bx+c\) の形を2次関数と言います。一般的に項の最高次の数字で○次関数と名前をつけます。また、上の例でわかる通り、1次関数は直線、2次関数は放物線と呼ばれる曲線となります。
また表記法として \(y\)は\(x\) の関数であるということを \(y=f(x)\) と書くことがあります。これは置き換えだと思ってもらえれば良いです。
\(y=2x+3\) と書く代わりに \(f(x)=2x+3\) などと書いたりします。この表記法のメリットは例えば \(x=2\) の時の \(y\) の値を \(f(2)\) と書くと楽ってことですね。\(x=2\) の時の \(y\) の値は・・・と書くと面倒です。今の例では \(f(2)=2\times 2+3=7\) となります。
関数で注意すべきこと
もし \(x\) の値に範囲がある時、それを定義域と言います。
例えば \(-2\leqq x\leqq 3\) のように書きます。このとき、もちろん \(y\) は \(x\) の関数ですから \(y\) の範囲も定まります。これを値域と言います。\(y=2x-1\) の例だと定義域が \(-2\leqq x\leqq 3\) のとき値域は計算すると \(-5\leqq y\leqq 5\) となります。値域の端の値をそれぞれ、その定義域における関数の最小値、最大値と言います。ここで注意しなくてはいけないのは、
定義域の端の \(x\) の値を関数に代入して計算した値が値域になるとは限らない
ということです。
例えば2次関数を考えれば一目瞭然です。2次関数は先ほどのグラフを確認すればわかる通り、\(x\) の値が増加すれば必ず \(y\) の値が増加する訳ではありません。
例として \(y=x^2+3x+1\) を考えてみましょう。定義域が \(-3\leqq x\leqq 3\) の時の値域はどうなるでしょうか?端の値を代入すると値域は \(1\leqq y\leqq 19\) となりますがあっているでしょうか。
少し考えてみるとこの定義域の中で \(y\) の値が \(1\) より小さい値を取れる \(x\) の値がありそうなことがわかります。簡単なものは \(x=-2\) でしょうか。この時 \(y=-1\) となります。すなわち、値域を考える際は端っこの値を代入すれば良い!という訳ではないのです。グラフを有効活用する必要があります。これについては次以降で詳しくやることにします。
座標平面の名前付け
最後に座標平面について話しておきます。座標平面とは \(x\) と \(y\) の値をそれぞれ横軸、縦軸にとって、ある点をその値で表現するためのものです。覚えておいて欲しいのは座標平面を軸で4分割したときに、それぞれを第1〜第4象限ということです。図で確認しておいてくださいね。
右端から反時計回りに名前がついてます。ちなみに、原点はどの象限にも属しません。
終わりに
という訳でここでは関数について基本的なことを確認しました。ここで学んだことは関数の範囲全てで通用する話ですから、簡単だからやらなくてもいいやと思わず、少し立ち止まって考えてみてください。
ではまた。
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