「高校数学の知識庫」を今より10倍活用する方法

関数の最大値、最小値とグラフの利用

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

 

 

グラフが書けるようになったら実際に使って慣れることが大事です。

ということで今回はグラフの最大値と最小値について考えていきましょう。

実は定義域について考えた記事で、もうそのことについては触れているのですが、より詳しく、かつグラフをしっかりと書いて学習したいと思います。準備はいいですか?いきましょう。

まずは簡単なものから。

例1 (1) \(y=3x^2+4x-1\)    (2) \(y=-2x^2+x\)  それぞれの最大値と最小値があれば求めよ。

何があってもグラフを書きますよ。ということは・・・平方完成です。

(1) \(y=3x^2+4x-1\) 

$$y=3x^2+4x-1=3\left(x^2+\frac{4}{3}\right)-1 \nonumber$$

$$=3\left(x+\frac{2}{3}\right)^2-\frac{7}{3}$$

よってグラフは下に凸の放物線で、頂点は \(\left(-\frac{2}{3},-\frac{7}{3}\right)\)

(2) \(y=-2x^2+x\)

$$y=-2x^2+x=-2\left(x^2-\frac{1}{2}\right) \nonumber$$

$$=-2\left(x-\frac{1}{4}\right)^2+\frac{1}{8}$$

よってグラフは上に凸の放物線で、頂点は \(\left(\frac{1}{4},\frac{1}{8}\right)\)

2つをグラフに書くと次のようになります。

 

 

ここから最大値・最小値はある時とない時が存在することがわかりますね。定義域がない場合、下に凸のグラフだと最大値が、上に凸のグラフだと最小値が決められません。注意して欲しいのは「定義域がない時」だけです。

というわけで見れば一発ですが、

(1) \(x=-\frac{2}{3}\) で最小値 \(-\frac{7}{3}\)、最大値はない

(2) \(x=\frac{1}{4}\) で最大値 \(\frac{1}{8}\)、最小値はない

となるわけですね。この決まり文句も覚えておくと良いでしょう。「x=〜で最大値(最小値)・・・」はこれから先も使えます。

ではお次の問題

例2 (1) \(y=2x^2-8x+5\ (0\leqq x\leqq 3)\)    (2) \(y=-x^2-2x+2 \  (-3< x\leqq -2)\) それぞれの最大値と最小値があれば求めよ。

先ほどと同じく平方完成してグラフを書きます。平方完成はもういいと思うので省略します。やってね!!

(1) \(y=2x^2-8x+5=2(x-2)^2-3\)

(2) \(y=-x^2-2x+2=-(x+1)^2+3\)

さて、グラフを書きますが、定義域に注意しましょう。今考えるべきグラフを必ず強調して書いてください。今はここだけ考える!とわかるように。

(1)は上のような感じです。軸が定義域に入っていることを確認できますでしょうか。これを見ればわかる通り

\(x=0\) で最大値 \(5\)、\(x=2\) で最小値 \(-3\)

ですね。

(2)は上のようになります。ここで注意して欲しいのは最小値です。今定義域を見ると、一番端の値が入っていません。すなわちこの\(x=-3\)という値をいれてはいけないのです。こういう場合どうなるかというと、実は最小値は「ない」になります。なぜなら \(x=-3\) を関数に代入して得られる \(y=-1\) という値に近付くことはできるが、決してその値にはなれないからです。

というわけで答えは

\(x=-2\) で最大値 \(2\)、最小値はない

となるわけです。

さてここまでグラフを使って2次関数の最大・最小について見てきましたがどうでしたでしょうか。グラフが書ければ簡単だったという声が聞こえてくれば素晴らしいです。今回やった問題はまだ基本ですが、「文字が入った最大・最小」の橋渡しになることは確かです。グラフを書く習慣を必ず身につけて「視覚的」に関数を見てあげてください。

ではまた。

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