前回までで2次関数の大まかな概要をつかむことができました。
今回は平方完成をしたあとの形をみて、グラフをパッと書く練習をします。
2次関数を見た時にすぐこの操作ができるようになるのが目標です。
では始めていきましょう。
例として次のよう2次関数を考えます。
$$y=3x^2+5x-2$$
まずは平方完成をします。頂点を求めるためですね。
平方完成をすると、
$$y=3\left(x^2+\frac{5}{3}\right)-2 \nonumber$$
$$=3\left[\left(x+\frac{5}{6}\right)^2-\frac{25}{36}\right]-2 \nonumber $$
$$=3\left(x+\frac{5}{6}\right)^2-\frac{25}{12}-2\nonumber$$
$$=3\left(x+\frac{5}{6}\right)^2-\frac{49}{12}$$
大丈夫でしたか?計算は複雑ですがやってることは変わりません。できなかったり少し不安に思った人は、平方完成の記事を参照してください。
さて、この2次関数の頂点は\(\left(-\frac{5}{6},-\frac{49}{12}\right)\)になるので、これがグラフの一番低くなる凸(とつ)の部分の座標です。ということはすなわちグラフは次のようにかけることになります。
特に見て欲しいところは、「頂点をしっかりと示している」ところと「\(y\)軸との交点を書いている」ところです。基本的にこの2つが書かれていればOKです。その他自分でかける情報があれば書いても構いません。
ここで一つ言葉を覚えてもらいましょう。それは「軸」です。軸とは何かと言うと上のグラフだと
$$x=-\frac{5}{6}$$
で表される縦の直線のことです。すなわち頂点を通る\(y\)軸に平行な線のことですね。なぜ大事かというと、今後最大値や最小値を考える際に、基準になってくれる線だからです。詳しくは次以降で。
というわけで平方完成ができればグラフは簡単にかけることがわかったでしょうか。これで最初の目標であった2次関数のグラフを理解して書くことを達成しました。
次以降はこの2次関数についてグラフを用いてさらに理解を深めていきます。
ではまた。
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