整式とは
まず整式について説明します。整式は
文字の含んだ式
である覚えて差し支え無いと思います。例えば
$$2x+3$$
も整式ですし、
$$3x^3+5x^2-3x+19$$
も整式です。気をつけて欲しいのは方程式ではないことです。何かと何かの関係を言っているのではなく、あくまで文字の含んだ式を考えているだけです。
数学ⅡBの”式と証明”の範囲ではこの整式について色々な性質を見ていきます。
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整式で割り算をする
まずはじめに考えたいことは整式同士の割り算です。
ちなみに足し算、引き算は今まで当たり前に扱ってきました。
$$(3x^2+5x+3)+(2x+3)=3x^2+7x+6$$
掛け算も計算は大変ですが分配法則を使えば計算できますね。
$$(3x^2+5x+3)\times(2x+3)=6x^3+9x^2+10x^2+15x+6x+9=6x^3+19x^2+21x+9$$
ですが割り算に至ってはその計算方法はよくわかりません。形としては分数式の形になり、一概にこうすれば割り算完了です、とは言えません。
$$(3x^2+5x+3)\div(2x+3)=\frac{3x^2+5x+3}{2x+3}=?$$
ですが、私たちには割り算でよく使っている方法があります。それはもちろん普通に数字でもやっていたことです。
$$245196\div 46=5330.347…$$
または
\(5330\) あまり \(16\)
そう、筆算です。割り算をやるということは商とあまりを求めることです。実は整式同士でも割り算の筆算はできます。
今回はその方法を覚えていきましょう。
例題としてこの問題をやってみます。
$$(4x^2-3x+4) \div (x-2)$$
この割り算を考えます。やることは普通の数字の時と全く同じです。
答えを先に書いてしまっていますが解説していきます。通常の筆算と同じで、まず一番左上に何を置くかを考えます。とにかくやることは左から順に”引き算をしたら消えるようにする”です。
ですので今回の場合は \(4x\) を入れれば
$$4x(x-2)=4x^2-8x$$
と \(4x^2\) が出てきて引き算をすれば消えますね。次は引き算の結果出てきた \(5x\) を消すために商としてなにを入れればいいでしょうか。
もちろん \(5\) ですね。入れれば
$$5(x-2)=5x-10$$
となりちゃんと引き算をすれば消えそうです。
ここまで来るともう何を立てても消すことはできないので出てきた \(14\) があまりになります。
よって答えは
商が \(4x-5\) で あまり \(14\)
となります。もう一問やってみましょうか。
$$(2x^3+4x^2-3x+46) \div (x+4)$$
これを筆算で計算してみてください。
できましたか?
答えは
より
商が \(x+4\) あまりが \(-6\)
です。これからたくさん使うと思うので使いながら慣れていくといいでしょう。
まとめ
整式同士の割り算は少し厄介ですが、筆算を駆使することで解決できます。私たちが小学生の時に割り算をたくさんやって慣れたように、整式でも割り算をたくさんやってすぐにできるようにしておきましょう。
やることは数字の筆算と同じですからね。
ではまた
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