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反復試行の確率とは 公式の意味をしっかりと理解する

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

 

 

反復試行の確率って何?

反復試行の確率とは

 

同じことを繰り返す時の確率

 

です。これを簡単に計算できる方法を教科書で学んだはずです。それがこれ。

 

 

Focus

1回の試行で事象 A が起こる確率を p としたとき、この試行を n 回行う反復試行の確率で、Aがちょうど r 回起こる確率は

 

\(_{n}\rm{C}_{r}p^{r}(1-p)^{n-r}\)

 

 

ですが皆さんはこの公式の意味をしっかりと理解して使っていますでしょうか。公式に当てはめれば簡単に答えが出てくる公式であると思っているならそれは危険です。

なぜならこの公式は当たり前のことをやっているからです。

そしてこの公式はかなり限定された時しか使えません。

公式の使える場面をわかっているかどうかはその範囲の理解に関係してきますのでもし心当たりのある人はよく読んで理解してみてください。

反復試行の確率を普通に考える

こんな問題をやってみましょう。

 

AチームとBチームが試合を行う。それぞれの試合においてAチームが勝つ確率は3/4Bチームが勝つ確率は1/4である。この時、先に3勝したほうが優勝するとしてAが優勝する確率を求めよ。

 

 

さて、皆さんはどのようにときますか。全く見当がつかない人も大丈夫です。これから一緒にやっていきます。

 

もしあなたが反復試行であると判断できたのであれば素晴らしいです。そのまま問題を解いてみてください。そしてその後にこの記事にもう一度戻って来てください。

 

ひとまず考えてみましょう。まずAが優勝するためにはどんな勝ち方がありますか。

もちろん3連勝すれば文句なしの優勝です。

 

 

これだけでしょうか。

1回負けても大丈夫ですね。例えば

 

 

であってもAの優勝です。さて次は・・・

 

ん。待ってください。この4回試合するパターンってまだたくさんありませんか。

もちろん負けてから3連勝でもいいですよね。

 

 

ちょっと面倒になってきました。数えてもいいですがわけがわからなくなりそうです。

ひとまず4試合やるものがあることはわかったので後で考えることにしましょう。他には5試合で決着がつく場合がありそうです。

 

 

これもおそらく大変ですね。たくさんありそうなので後で、、、と言いたいところですがここまでです。6試合はあり得ません。3勝で優勝なので6試合めまでもつれることはありませんね。

というわけで長々と書いてきましたが整理するとこんな感じ。

 

 

Focus

Aが優勝するパターン

 

13連勝

24試合で優勝が決まる

35試合で優勝が決まる

 

 

それぞれ考えていくことにします。

 

1) 3連勝する場合

1)の3連勝は簡単ですね。Aが勝つ確率は3/4なので

 

\(\left(\frac{3}{4}\right)^3=\frac{27}{64}\)

 

で計算できます。

2)4試合でAが優勝する場合

これは少し考える必要があります。なぜならA3連勝してしまうと 1) と同じになり、4試合やらずに終わってしまうからです。どう回避したらいいでしょう。

こう考えましょう。

 

最初の3試合で 2回勝って が一回勝ち、4試合めで が勝つ

 

こうすればA3連勝は除けます。ではパターンは何通りありますか。

最初の3試合で 2回、1回勝てばいいので

 

 

3通りありますね。それぞれ計算すると

 

① \(\frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{256}\)

② \(\frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{256}\)

③ \(\frac{3}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{256}\)

 

です。最後にAが勝つことを忘れないようにしてください。

よってこのパターンでA優勝する確率は

 

\(\frac{27}{256}+\frac{27}{256}+\frac{27}{256}=\frac{81}{256}\)

 

になります。結構大変ですがこれで 2) は求められました。

3)5試合でAが優勝する場合

これも2)と同じ考えでいきましょう。つまり4試合目までA2勝、B2勝で5試合目にAが勝って優勝ですね。

A2勝、B2勝なので

 

 

のようなパターンが考えられます。ちょっと多いですがそれぞれ計算すると

 

① \(\frac{3}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

② \(\frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

③ \(\frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

④ \(\frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

⑤ \(\frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

⑥ \(\frac{1}{4}\times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}\times \frac{3}{4}=\frac{27}{1024}\)

 

ですね。全部足せば

 

\(\frac{27}{1024}+\frac{27}{1024}+\frac{27}{1024}+\frac{27}{1024}+\frac{27}{1024}+\frac{27}{1024}=\frac{144}{1024}\)

 

よって最終的に答えは 1)、2)、3) を全部足せばいいので、

 

\(\frac{27}{64}+\frac{81}{256}+\frac{144}{1024}=\frac{432+324+144}{1024}=\frac{900}{1024}=\frac{225}{256}\)

 

ですね。

反復試行はどこで使えるか

さて長々と解説を書いてきましたが見てわかる通り面倒ですね。

場合分けするところまではやらなくてはいけません。ですがそこからの計算が大変でした。

ではこれをもう少し簡単にできないでしょうか。

 

例えば 2) の場合、パターンは3通りでしたが何かに皆さんは気付きましたか?

そうです全部計算結果が同じではないですか。

これは当たり前ですねA2勝、B1勝ですからどの順番でかけても確率は同じです。つまり3つすべて

 

\(\left(\frac{3}{4}\right)^2 \times \frac{1}{4}\) 

 

で計算できるということです。あるのはそのパターン数。ではこの計算はこんな風に考えてもいいはずです。

 

\(3\times \left(\frac{3}{4}\right)^2 \times \frac{1}{4}\)

 

つまり求めたい確率のパターン数をかけてしまうわけです。

ではこのパターン数はどう計算しますか?A2回、Bが一回出てくればいいので同じものを含む順列

 

\(\frac{3!}{2!}=3\)

 

と計算してもいいですし、3つの場所から2Aになるところを選べばいいので

 

\(_{3}\rm{C}_{2}=3\)

 

とも考えられます。どちらにしてもちゃんと3通りになりますね。ですから先ほど3と数えていたところは

 

\(_{3}\rm{C}_{2} \times \left(\frac{3}{4}\right)^2 \times \frac{1}{4}\)

 

と書き直してもいいです。これはみたことがありますね。反復試行の確率ででてきた公式です。

あとは最後は必ず A が勝つので、欲しい確率は

 

\(_{3}\rm{C}_{2}\ \left(\frac{3}{4}\right)^2 \times \frac{1}{4}\times \frac{3}{4}\)

 

で計算できることが分かります。

つまり反復試行の確率がやっていることは単純で

 

順番が違うが同じ確率になるような並べ方をパターン数を数えることで簡単に計算する方法

 

なのです。確率をそれぞれ求めて足すのではなく、確率は全部同じだからそれにパターン数をかけてしまえばいいという発想なのですね。

これを使うと 3) も簡単に計算できます。

4試合目までは 2回、2回勝つのでどのパターンも確率は

 

\(\left(\frac{3}{4}\right)^2 \cdot \left(\frac{1}{4}\right)^2 \)

 

そのパターン数は、4つの場所からから2つ が入る場所を選べば良いので

 

\(_{4}\rm{C}_{2}=\frac{4\cdot 3}{2\cdot 1}=6\)

 

です。つまり4試合目までで2勝ずつの確率は

 

\(_{4}\rm{C}_{2}\ \left(\frac{3}{4}\right)^2 \cdot \left(\frac{1}{4}\right)^2 \)

 

ですから5試合目にAが勝つ確率を考えて

 

\(_{4}\rm{C}_{2}\ \left(\frac{3}{4}\right)^2 \cdot \left(\frac{1}{4}\right)^2 \times \frac{3}{4} \)

 

となるわけです。計算はもちろんこのあとやらなければならないので大変ですね。ですが、簡単に計算すべき式が出せたことは大きな収穫です。

 

長くなりましたが反復試行の確率はつまるところ

 

簡単に計算する1つの方法

 

に過ぎないことを忘れないでください。

まとめ

今回は反復試行に確率という特殊なケースの問題を扱いました。なぜ C が使われるのか、どういう場面で使えるのかをしっかりと理解することが重要です。とにかく公式は「計算を簡単にする」ことが目的であることを忘れないでください。

ではまた。

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