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極形式とは 意味と求め方を解説

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複素数平面で複素数を再確認してみる

複素数を複素数平面上で表したのはただ平面に書き表したかっただけではありません。

その1つの重要な意味は複素数を「別の見方をできるようにするため」です。

私たちは複素数を実数部分虚数部分という見方をしてきましたが、実は同じ複素数を別の表記をすることができます。

それが極形式と呼ばれるものです。どういうことかというと、ある複素数を実数部分と虚数部分ではなく

 

絶対値と実軸からの角度で決める

 

のです。言ってる意味がさっぱりわからなくても大丈夫です。実際にみてみましょう。

今複素数 \(z\) を考えて、\(z=a+b\mathrm{i}\) とします。これを複素数平面に書くと

 

 

ですね。これはもう当たり前のはず。ではこの複素数を全く別の見方をします。

つまり今、実数部分と虚数部分と言っていたものを原点からの距離、つまり「絶対値「実軸からの角度 \(\theta\) 」で表すのです。

 

 

そんなことできるのかと思うかもしれませんができるのです。三角比の知識さえあれば。

実数部分にあたる長さ \(a\) は 絶対値 \(r\) と \(theta\) を使って

 

\(a=r\cos\theta\)

 

とかけますよね。これは直角三角形を考えればすぐにわかります

 

 

虚数部分もこれでわかりますね。 \(b\) にあたる長さは

 

 

\(b=r\sin\theta\)

 

となります。ということは実数部分と虚数部分である \(a\ ,\ b\) を使わずとも今考えている複素数 \(z\) は

 

\(z=r\cos\theta+\mathrm{i}r\sin\theta\)

 

と書いてもいいですよね。 \(r\) で括ると

 

\(z=r(\cos\theta+\mathrm{i}\sin\theta)\)

 

となります。これが極形式で表した複素数になるのです。

これだとなんのこっちゃという感じなので例をあげましょう。

 

例えば \(1+\mathrm{i}\) という複素数は複素数平面に書くと

 

 

となりますが(絶対値と角度は「?」で書いています)、これは原点からの距離は絶対値なので(図で考えても直角三角形の斜辺でしたね)

 

\(\sqrt{1^2+1^2}=\sqrt{2}\)

 

です。また今考えた直角三角形は \(1:1:\sqrt{2}\) の直角三角形なので実軸からの角度は 45度 \((\pi/4)\) です。

つまり複素数 \(1+\mathrm{i}\) は

 

\(1+\mathrm{i}=\sqrt{2}(\cos\frac{\pi}{4}+\mathrm{i}\sin\frac{\pi}{4}\)

 

とかけることになります。これが複素数 \(1+\mathrm{i}\) の極形式の表示です。イメージできましたか。

極形式で何が嬉しいのかは複素数平面の勉強を進めた時にわかります。図形的な見方をする際に重要です。

極形式の求め方

さて、極形式が何かわかったところで、全ての複素数は極形式で表せるのか気になるところです。

絶対値は単純に \(z=a+b\mathrm{i}\) の形であれば

 

\(r=\sqrt{a^2+b^2}\)

 

で出せますからいいのですが、問題は角度です。

これは特殊な場合しかわからないでしょう。なぜなら直角三角形でよく知っている角度は3つしかないからです。

それは

 

\(\frac{\pi}{6}\ ,\ \frac{\pi}{4}\ ,\ \frac{\pi}{3}\)

 

ですね。この場合は直角三角形の辺の関係から角度がわかるので極形式がわかります。

ですがそれ以外は正直言って私たちが極形式で表すのは難しいです。というかそれ以外は出てきません。

もちろん

 

 

のような場合もあります。この時はもちろん実軸からの角度で表すので

 

 

となります。三角関数の単位円を思い出すとわかりやすいですね。

ですから極形式に直す時は

 

「図を書いて、絶対値と実軸からの角度を求めればいい」

 

のです。これが直感的で一番速いと思います。

別の方法としては機械的に求めることも可能です。無理やり極形式で表すことも可能です。

これはこの記事

 

記事リンク(近々更新予定)

 

で詳しく解説してみたので気になる方はご参照ください。

いろいろな複素数を極形式で表してみる

最後に例題としていくつかの複素数を極形式で表してみましょう。

まずは \(z=2+2\sqrt{3}\mathrm{i}\) です。図を書くと

 

 

ですね。絶対値はもちろん

 

\(\sqrt{2^2+(2\sqrt{3})^2}=\sqrt{16}=4\)

 

になります。あとは角度だけ。今回はどんな直角三角形が出てくるでしょうか。辺の比を考えると

 

 

ですからこれは \(1:2:\sqrt{3}\) の直角三角形ですね(下線の付いている数字が比を表しています)。よって欲しい角度は

 

\(\theta=\frac{\pi}{3}\)

 

です。よって極形式で表すと

 

\(2+2\sqrt{3}\mathrm{i}=4\left(\cos\frac{\pi}{3}+\mathrm{i}\sin\frac{\pi}{3}\right)\)

 

ですね。簡単ですね。

 

次です。複素数 \(z=-2\sqrt{3}+2\sqrt{3}\mathrm{i}\) はどうなるでしょう。今回は

 

 

となりますから角度が気になるところですがまずは絶対値。今回は

 

\(\sqrt{(-2\sqrt{3})^2+(2\sqrt{3})^2}=\sqrt{24}=2\sqrt{6}\)

 

ですね。角度は実軸からの角度なので注意して見ていきます。上図の左側にある三角形は1:1:ルート2の直角三角形ですから今求めたい角度は

 

 

になりますね。よって極形式で表すと

 

\(-2\sqrt{3}+2\sqrt{3}\mathrm{i}=2\sqrt{6}\left(\cos\frac{3}{4}\pi +\mathrm{i}\sin\frac{3}{4}\pi\right)\)

 

こんな風に考えればすぐに絶対値と角度がわかるので簡単に極形式に直すことが可能です。

まとめ

極形式のありがたみは今後複素数平面を学習するとわかります。今まではただの点だった複素数が色々な意味を持ってきますので極形式の図形的なイメージを忘れずに。

ではまた。

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