「高校数学の知識庫」を今より10倍活用する方法

極限の基本的な考え方

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極限とは何か

あることがずっと続いたら最終的にどうなるんだろうか。

こんな疑問を数学で解決するために極限という概念は生まれました。

現在は数学では極限を厳密に定義し、極限を応用することで数学のみならず私たちに多大な恩恵をもたらしています。

高校数学では厳密なことはあまりしません。実はこれからやることは曖昧で突っ込みどころ満載なのですが、そのエッセンスを得るだけならある程度簡単にできます。

ですからここでは極限の大まかなイメージを持ってもらい、たしかにそうなりそうだなあと納得できるだけでひとまずはいいんじゃないかなと思います。

もちろんこれから数学を専攻したいという人はこれだけではなく専門的な本を読んでみてください。実は極限だけで1冊の本になるほど奥が深い分野です。

前置きはここまでにして中身に入っていきましょう。

 

極限で最初に考えたいのは数列の極限です。

例えば

 

\(1\ ,\ \frac{1}{2}\ ,\ \frac{1}{3}\ ,\ \cdots\)

 

という数列があるとします。この数列は無限にずーーっと続いているとするとそのときの項はどうなるでしょうか。

100項とかではありません。数え切れないほど先の項を考えると一体その値はどうなるかを考えたいのです。

ちなみにこの数列の一般項は

 

\(a_{n}=\frac{1}{n}\)

 

ですね。つまり100項目は

 

\(\frac{1}{100}=0.01\)

 

です。じゃあ10000項目はどうなるでしょうか。

 

\(\frac{1}{10000}=0.0001\)

 

です。かなり小さくなってきました。じゃあ10000000項目は

 

\(\frac{1}{10000000}=0.0000001\)

 

ですね。じゃあもっと \(n\) が大きくなってくるとどうでしょう。

ほぼ

 

\(0\)

 

になりませんか。普通の人が見たら \(0\) じゃんって言いますよね。

つまり今考えている数列において

 

何項目かを表す \(n\) を限りなく大きくしていくと数列の値 \(\frac{1}{n}\) は \(0\) に近づく

 

のです。このことを数式で書くと

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}=0\)

 

となります。この \(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\) が極限を取るという意味を表しています限りなく大きいことを \(\infty\) で表すことにしたのです。

もう一つ数列を考えてみましょう。

 

\(\frac{5}{1}\ ,\ \frac{7}{2}\ ,\ \frac{9}{3}\ ,\ \cdots\)

 

これの一般項は

 

\(\frac{2n+3}{n}\)

 

とかけます。この数列はどんどん次の項を考えていくとどうなるでしょうか。

実はこれは

 

\(\frac{2n+3}{n}=2+\frac{3}{n}\)

 

と変形できます。つまり

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}2+\frac{3}{n}\)

 

を計算することになるので先ほどの話を考えると

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{3}{n}\)

 

の部分は最終的に \(0\) に近づきそうなので

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}2+\frac{3}{n}=2+0=2\)

 

とできます。驚くことにこの数列は最終的に \(2\) になりそうなのです。

さてここまで2つの数列の極限をみてきましたが

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}=0\)

 

はこの先で極限を考える時の最も重要な事実になりますのでしっかりと押さえておいてください。

極限を取った時のパターン

先ほどやった二つの2つの極限ですが極限を取ったらある値に近づいていきましたよね。

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}=0\)

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}2+\frac{3}{n}=2\)

 

このように数列の極限を取った時に一つの値に近づいていくその数列は収束すると言います。

つまり

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}\)

 

は \(0\) に収束したのです。ですが考えた数列が常に収束するわけではありません

例えば

 

\(1\ ,\ 2\ ,\ 3\ ,\ \cdots\ , n\ ,\ \cdots\)

 

は当たり前に先の項になればなるほど値は大きくなりますね。

 

この時

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}n\)

 

はなんてかけばいいでしょうか。限りなく大きくなることはわかりますが値は私たちには決められません。

ですので最終的に値が限りなく大きくなる時

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}n=\infty\)

 

と書き、この数列は発散すると言います。つまり値は定まりませんと言っているのです。

もちろん

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}-n\)

 

も発散します。ですがこれはプラスではなくマイナスの方に大きくなっていく(値は限りなく小さくなっていく)ので

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}-n=-\infty\)

 

と書くことにします。つまりマイナスに発散することもあるわけです。

 

これで終わりかなーと思いきや、極限にはまだパターンがあります。それは

 

\(1\ ,\ -1\ ,\ 1\ ,\ -1\ ,\ \cdots\)

 

のような時です。これはどこまで言っても値が繰り返されるだけです。これは収束でもなければ発散でもないので

 

数列は振動する

 

ということにします。同じことを繰り返すので振動と名付けられました。

数列の極限はこの3つに絞られます。まとめておきましょう。

 

数列anの極限を取った時のパターンは以下の3つ

 

Focus

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_{n}=a\ \ \ \rightarrow\ \ \)\(a_{n}\) は \(a\) に収束するという

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_{n}=\infty\ (-\infty)\ \ \ \rightarrow\ \ \ \) \(a_{n}\) は 正(負)の無限大に発散するという

 

\(\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_{n}=\)定まらない\(\ \ \ \rightarrow\ \ \ \) \(a_{n}\) は振動するという

 

まとめ

極限を学ぶ上で1番の基礎になるところを考えました。極限の問題で考えたいのは極限を取った時に収束するのか、発散するのか、はたまた振動するのかということです。今後はこの極限をいかにして簡単に考えていくかと、通常のイメージと離れている極限の計算の注意を考えていきましょう。

ではまた。

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