増減表を使っていろいろなグラフを書いてみる
1.\(y=-\frac{1}{3}x^3+x^2+x+3\)
まずは微分ですね。
$$y’=x^2+2x+1$$
この導関数が0になる\(x\)の値を探します。
$$y’=x^2+2x+1=(x+1)^2=0$$
なので
$$x=-1$$
です。一つだけになりましたね。このようなパターンもあります。しかしやることは変わりません。増減表を書きます。
少し不思議なところは
\(x\)がどんな数字であれ、導関数の値はプラスである
というところです。確かに\(y’=(x+1)^2\)ですから、どんな数字を入れてもプラスになってしまいます。
というわけでこのようなタイプは極値が一つになります。グラフはこんな感じです。
グラフはずっと上がりっぱなしですから、書くと一瞬平らになるところができます。変な感じがしますが、これも3次関数のグラフです。
次は4次関数です。
2.\(y=3x^4-16x^3+18x^2+5\)
4次関数ともなると少し怖い気がしますが、やることは変わりません。まずは微分です。
$$y’=12x^3-48x^2+36x$$
0になる\(x\)を探します。
$$y’=12x^3-48x^2+36x=12x(x^2-4x+3)=12x(x-1)(x-3)=0$$
とできますのでわかりそうです。3次方程式だったので複雑になるかと思いきや、今回は楽なタイプでした。
というわけで解くと
$$x=0\ ,\ 1\ ,\ 3$$
ですね。増減表も変わらず書きましょう。書くところが多くて少し大変ですが頑張りましょう。
3次関数とは違い、3つ入れ替わりポイントがあります。これをグラフに書くとこんな感じですね。
見てわかる通り、3次関数よりも一つ転換点が増えています。この調子でいくと5次関数は一般的に入れ替わりのポイントが4つ出てきそうなことも予想がつきます。
4次関数もなんらやることは変わらなかったですね。めでたしです。
3.\(y=x^4-8x^3+18x^2-11\)
これで最後です。これも4次関数ですが、先ほどと変化があるところがポイントです。やることはいつでも変わりません。微分しましょう。
$$y’=4x^3-24x^2+36x=4x(x^2-6x+9)=4x(x-3)^2$$
ですね。ということは\(y’=0\)になる\(x\)は
$$x=0\ ,\ 3$$
となります。なので増減表は次のようになります。
大事なことは\(x\)が3より大きいところでは\(y’\)がプラスになるところです。要するにここは極値にならず、一瞬傾きがなくなってまた増加するグラフになります。
もちろん\(y\)の値に関しては元の関数に0、3を代入した値です。
というわけでグラフを書けそうです。書いてみるとこのようになります。
普通の4次関数とは違ったグラフになりましたね。グラフは書いてみないとその特徴がわからないので、しっかり書いて視覚的に確認しましょう。
いったん広告の時間です。
終わりに
グラフを書く練習は欠かせません。ここでは3パターンしかやりませんでしたが、必ず自分自身で問題を解き、グラフを書くところまでやってください。グラフが書けないと次に進めないといっても過言ではありませんので。
ではまた。
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