3次関数もグラフを使って考える
2次関数でも最大値・最小値を考えたように、3次関数でも同じように最大値・最小値を考えます。
3次関数が難しいのは、形が2次関数と違い基本的に山と谷(極大・極小)がありますのでそう単純ではないところにあります。
ですが、やはり2次関数でそうだったように、3次関数でも視覚的に最大値と最小値がわかるように「グラフ」を使っていきます。
ですので、3次関数の問題はグラフを書くところから始めましょうと言われるのですね。グラフといえば増減表、増減表といえば微分。
このように今まで培った知識を使えば問題のスタートラインに立てます。そこからは新しいことがまた増えますのでどんどん吸収して問題を解けるようになりましょう。
ではいきます。
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3次関数の最大・最小
例として次のような問題を考えます。
次の関数の最大値と最小値を求めよ。また、その時の\(x\)の値を求めよ。
$$y=x^3-6x^2+10\ \ \ (-2\leqq x\leqq 3)$$
ぱっと見てもこの関数がどんな形をしているかは私にも見当がつきません。なのでまずは微分をして増減表を書き、グラフを書きます。
$$y’=3x^2-12x=3x(x-4)$$
微分したら、\(y’=0\)とするので因数分解までしておきました。\(y’=0\)とすれば
$$3x(x-4)=0$$
より
$$x=0\ ,\ 4$$
となります。ここまでくれば準備は完了です。ですが気を付けなければならないことが一つあります。
それは今回は関数に「定義域」があることです。つまり書いたグラフすべてを見るわけではなくて、その区間に入っているところだけ関数を見なくてはならないのです。
ですので増減表を書くときは定義域も一緒に書いておくことをお勧めします。例えばこんな感じですね。
途中が少し変な感じがするかもしれませんが、ただ単に定義域の端っこである\(x=3\)の部分を入れただけです。ここは極値でも何でもないので\(y’\)のところは空欄にしています。空欄をはさんで\(-\)がありますがこれは\(x=3\)はグラフの増減を変えるところではないからですね。
というわけで増減表までできたのでグラフを書いてみましょう。もちろん定義域以外の場所は点線で書いてください。考える範囲はここであるとはっきりと分かるようにするためです。
書くとこんな感じですね。
点線で書いてあるところは考えなくていいグラフの部分でした。ということはこのグラフから関数の最大値と最小値がわかりますね。
最大値はもちろん\(10\)です。その時の\(x\)は\(x=0\)ですね。
最小値は\(-22\)です。その時の\(x\)は\(x=-2\)であります。
こんな風に簡単に最大値と最小値がわかってしまいます。グラフを書くことの大切さがわかりますね。
終わりに
今回はグラフを使って最大値と最小値を求めてみました。もちろんこれは4次関数でも使えますし、関数全般でグラフは大きな武器になります。特に微分の範囲ではグラフをうまく使えるかどうかが問題の行方を左右しますのでグラフの書き方をしっかりと復習しましょう。
ではまた。
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