分数式とは
まずはじめに、分数式とは
分母、分子に文字が入っている分数
のことだと思えばよいです。分数式は基本的に普通の分数と同じで一番簡単な形になるまで変形しなくてはいけません。
ここではその分数式を計算する方針と方法を説明します。
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分数の計算は割り算で
まずはじめに、皆さんは次のような形の分数をどのように計算するでしょうか。
$$\frac{\frac{1}{2}}{\frac{5}{8}}$$
「簡単だよ」と思った人はこの節を飛ばしていただいて構いません。ですが「分数に分数・・・嫌いなんだよな」とか、少しでも悩んだり計算ミスよくしてしまう人はこの節を読むことをお勧めします。
最初に答えを言うとこの分数は
$$\frac{\frac{1}{2}}{\frac{5}{8}}=\frac{4}{5}$$
ここまで簡単にできます。管理人はもう慣れていますので頭の中で計算が完結しますが、最初のうちはもちろん地道に計算をしていました。
管理人が慣れるまでやっていたやり方は
分数は割り算になおす
です。多くの人はこの計算をするときに迷って何をしたらいいかわからなくなります。そしてなんとなく計算を進めてしまい最終的に答えが違う…
それをやるぐらいだったら分数は割り算に直して計算しましょう。それをやれば変なことを考えずに正確に計算ができます。
どういうことかというと分数はもともと割り算を意味している表記方法です。
$$a\div b=\frac{a}{b}$$
ですからわからなくなったら分数を割り算に直し、その後割り算を掛け算にすれば良いのです。
例えば先ほどの問題は
$$\frac{\frac{1}{2}}{\frac{5}{8}}=\frac{1}{2}\div\frac{5}{8}$$
こう考えて
$$\frac{1}{2}\div\frac{5}{8}=\frac{1}{2}\times \frac{8}{5}$$
このように割り算は逆数にすれば掛け算に直せましたよね。
これなら普通の計算ですから
$$\frac{1}{2}\times \frac{8}{5}=\frac{4}{5}$$
できましたね。こんな風に最初は必ず段階を踏んでやってみましょう。分数式の場合も同じで、分数に分数があったら同じようにやってあげればOK。
例えば
$$\frac{\frac{1}{x^2+3}}{\frac{2x+5}{x^2+5x+2}}$$
なんて複雑そうな式が出てきてもまずは分数に分数は嫌なので直しましょう。
$$\frac{\frac{1}{x^2+3}}{\frac{2x+5}{x^2+5x+2}}=\frac{1}{x^2+3}\div\frac{2x+5}{x^2+5x+2}$$
と割り算にして、かけ算に直すと
$$\frac{1}{x^2+3}\div\frac{2x+5}{x^2+5x+2}=\frac{1}{x^2+3}\times\frac{x^2+5x+2}{2x+5}$$
ほら計算できそうでしょう。
よって
$$\frac{x^2+5x+2}{(x^2+3)(2x+5)}$$
とできます。もちろんこの先も簡単にできるのであればしなければなりませんが、その後の計算については次の節でお話しします。
まずは「分数に分数」を解消できるようにしましょう。
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分数式は次数を見よ
分数式を簡単にするにはまずみてほしいところがあります。それは
分母と分子の最高次数をみる
です。でたらめに変形しようとしてもうまくいきません。まずは方針を立てるところから。それが次数を見ることです。
基本的に分母の次数は分子の次数よりも小さくすることを心がけましょう。なぜならもし分母の方が大きいなら割り算が必ずできるはずですから。
整式同士の割り算はこの記事で解説しています。
ともかく分子と分母の次数に注目することで計算がまだできるのかを判断できます。
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分数式は因数分解をしておく
もう一つの方針は
因数分解
です。これは約分できるかどうかを判断でき、素早く計算できることが多いです。
正直なところ割り算ができればそれは因数分解を含んでしまうので関係ないのですが、整式の割り算は時間がかかりますし面倒です。
その時間短縮と計算ミスを防ぐためにも、もし分母と分子の式が因数分解できそうだったらしてみましょう。
分子と分母が同じ因数を持っているなら(同じ形が出てきたら)もちろん約分できますので一気に計算が進みます。
ですのでまず割る前に一度因数分解できないか考えてみましょう。ダメであれば割り算するのが無難です。
この記事に問題例を載せておきましたので是非やってくださいね。
まとめ
方針としてはまず
- 分数に分数が入っていたら割り算に直してから掛け算に直す
- 因数分解する
- 整式の割り算を愚直にやる
これを徹底すればほとんどの問題は解けるでしょう。もちろんこの方針を持った上で計算練習を積むことでできるようになりますからそこは怠らないでくださいね!!
ではまた
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