tanが含まれる方程式・不等式を解く時の考え方とコツ(弧度法)

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もし単位円でtanを考える方法を知らない人がいたら、この記事を読む前に

 

tanとは?tanを単位円で考えるとどうなるか(弧度法)
この高校数学の知識庫でtanだけ別で扱っているのはもちろん理由があります。 一つは \(\tan\) が問題であまり出てこないことです。もちろんテストにも入試にも出てきます。これはやらなくていいということではなく、そもそも \(\sin\...

 

を読むことをお勧めします。もちろんすでに単位円マスターの人はこのまま進んでOKです。

では、\(\tan\) が入った方程式・不等式をじっくり考えてみます。まずは方程式からいきましょう。

問題はこちら

 

 

\(0 \leqq\theta <2\pi\) の時

 

$$\tan\theta=-\sqrt{3}$$

 

を解け。

 

 

パッと答えられる角度があれば最高ですね。ですがそれ以外にも角度の範囲など見なくてはいけないところがあるので単位円で考えるのが無難です。

まずは \(\tan\) が \(-\sqrt{3}\) になるところを探します。

 

 \(\tan\) は点を決めた時にその点と原点を結ぶ直線の傾きでしたね。ですから

 

 

のように直線を引いてあげればすぐにわかります。

わかりましたか?

 

 

の角度ですね。もしみなさんの中で角度を一つだけ思い浮かべていた人はそこで間違ってしまっています。なぜならこの図を見るだけで \(2\) つ以上、もっと言えば無数にあることが明確にわかるからです。

 

さて、ではこの \(2\) つの角度はなんでしょうか。

ここは覚えるべきところになります。ですが \(2\pi\) まで全てを覚えておく必要はありません。 \(0\) から \(\pi\) まで覚えていればOKです。

なぜなら今回の問題であれば

 

 \(\tan\) が \(-\sqrt{3}\) になるのは \(\frac{2}{3}\pi\) 

 

と覚えていればもう一つは簡単にわかるからです。

 

図の一つ目の角度がわかったということは

 

 

もう一方は図を見れば \(\pi\) 足したものです。直線の反対側ですからね。よって単位円の考え方がわかっていれば \(0\) から \(\pi\) までの \(\tan\) だけで事足りますし、値を言えばだいたいこれぐらいの角度という見当がついてしまいます。

というわけで答えは

 

$$\theta=\frac{2}{3}\pi\ ,\ \frac{5}{3}\pi$$

 

です。

 

ここでもうちょっと踏み込んでコツを伝授しましょう。今私たちが覚えるべき \(\tan\) と角度の関係は

 

 

ですよね。この値の大きさ角度と対応していることがわかります。

なぜなら角度が大きくなれば傾きも大きくなっていきますよね。

 

 

もちろん \(\frac{\pi}{2}\) を超えると角度が大きくなると傾きはマイナスがついて小さくなる、すなわち値としては大きくなっていきます

 

 

この性質を使えば \(\tan\) の角度と値は簡単に対応が付きます。

覚えている \(\tan\) の中でプラスの値を取るのは小さい方から

 

$$\frac{1}{\sqrt{3}}\ ,\ 1\ , \ \sqrt{3}$$

 

ですね。角度というと覚えている三角比の角度は

 

$$\frac{\pi}{6}\ ,\ \frac{\pi}{4}\ ,\ \frac{\pi}{3}$$

 

です。結びつきましたか?

そして \(\tan \frac{\pi}{2}\)わかりません。それは傾きを見ればわかります。なぜなら大きすぎて値がわからないからです。大きすぎてわからないから覚えるときは「なし」なのです。

 

\(\frac{\pi}{2}\) を超えると値は一番小さいところからスタートです。どんどん値としては大きくなって最後は \(0\) ですね。

これは

 

$$-\sqrt{3}\ ,\ -1\ ,\ -\frac{1}{\sqrt{3}}$$

 

 

$$\frac{2}{3}\pi\ ,\ \frac{3}{4}\pi\ ,\ \frac{5}{6}\pi$$

 

が繋がります。角度と三角比の値、そして傾きが結びついたとき \(\tan\) はもはやマスターしたと言っていいでしょう。

 

少し寄り道しましたが、最後は不等式です。

 

 

\(0 \leqq\theta <2\pi\) の時

 

$$\tan\theta\geqq 1$$

 

を解け。

 

不等式も単位円を使いますが、傾きと \(\tan\) が結びついていればなんてことはありません。

まずは不等式の意味を考えるために少し角度をいれてみましょう

 

例えば \(\frac{\pi}{6}\) を \(\theta\) に入れると

 

$$\tan \frac{\pi}{6}=\frac{1}{\sqrt{3}}$$

 

となります。これは問題を満たしませんのでダメですね。

では例えば \(\frac{\pi}{3}\) はどうでしょうか。

 

$$\tan \frac{\pi}{3}=\sqrt{3}$$

 

これは大丈夫ですね。もう少し頑張ります。では \(\frac{5}{6}\pi\) はどうでしょう。

 

$$\tan \frac{5}{6}\pi=-\frac{1}{\sqrt{3}}$$

 

マイナスなので明らかにダメですね。ラストにします。 \(\frac{4}{3}\pi\) はどうですか。

 

$$\tan \frac{4}{3}\pi=\sqrt{3}$$

 

お、これは大丈夫ですね。

 

こんな風に角度によって \(\tan\) はどんどん値を変えていきますから、不等式を満たす角度、満たさない角度が出てきます

 

では完全にその角度の範囲を指定するためにはどうしたら良いでしょうか

 

先ほどからずっと使っているように \(\tan\) の値は原点と単位円上の点を結ぶ直線の傾きです。

ですから今欲しい角度の範囲は、

 

傾きが \(1\) より大きくなるような単位円上の点から得られる角度

 

です。図で確認しますね。今欲しいのは傾きが \(1\) より大きくなるような点ですから

 

 

こんな風な直線が引けるような角度です。気をつけて欲しいのは見てわかる通り、角度が大きいところにもその点があることですね。

これを踏まえれば欲しい点は

 

 

この図の赤い部分であることがわかります。つまり

 

傾きが \(1\) のところを考えてそれより大きい傾きを持つ直線を考えればいい

 

わけです。

 

これで不等式の答えはわかりました。赤い部分を答えればいいので

 

$$\frac{\pi}{4}\leqq \theta <\frac{\pi}{2}\ ,\ \frac{5}{4}\pi\leqq \theta <\frac{3}{2}\pi$$

 

ですね。注意してほしいのは \(\frac{\pi}{2}\) や\(\frac{3}{2}\pi\) などはいかなる時も答えには入らないことです。 \(\tan\) は \(\frac{\pi}{2}\) や \(\frac{3}{2}\pi\) の値は「ない」ですからね。

 

この例を見ればいかに単位円が有用であるかがわかるでしょう。

まとめ

tanと傾きの関係には慣れてきたでしょうか。sin、cosとはまた別にtanを扱ったのは、傾きというsin、cosとはまた違う感覚を持たなければならないことを考えたためです。sin、cosで単位円に慣れていれば少しtanも楽になるでしょう。まずはsin、cosです。それからでも遅くはありません。

ではまた

コメント

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