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「x軸の下の面積」を求める時の注意と「2つの曲線の間の面積」の求め方

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

 

 

面積がマイナス?色々な解釈で面積を正確に求める

積分で変な形の面積も求められるようになるとかなり自由に面積が求められるようになりそうなものですが、注意しなければいけないことがいくつかあります。

その1つが求める面積の場所です。

例えば次の斜線の面積はどうすれば求められるでしょうか。

 

 

 \(x\) 軸と関数が囲む面積なので

 

\(\int_{1}^{3} (x^2-4x+3) dx\)

 

で良さそうなものですが実際に計算してみると変なことが起こります。

 

\(\int_{1}^{3} (x^2-4x+3) dx=\left[\frac{1}{3}x^3-2x^2+3x\right]^{3}_{1}=(9-18+9)-\left(\frac{1}{3}-2+3\right)=-\frac{4}{3}\)

 

なんと面積を計算したはずが値がマイナスになってしまったではありませんか。

そうなのです。定積分の性質上このように \(x\) 軸よりも下にある面積はマイナスで出てきてしまうのです。

これはどう回避したらいいでしょうか。面積がマイナスはあり得ませんし、そもそも計算として成立しているのか心配ですよね。

 

これは色々な回避方法がありますが簡単なものをここではやってみます。

 

それはグラフを \(x\) 軸で折り返す

 

です。 \(x\) 軸で折り返すと関数の式自体は変わりますが、求める面積は変わりません

先ほどの例でやってみると

 

 

ですね。たしかに面積は折り返されただけでその大きさは変わっていません。

これならいつも通り面積を求められますね。関数は \(x\) 軸で折り返しているので

 

\(y=-x^2+4x-3\)

 

と変わっています(\(y\) を \(-y\) に変えたと考えればよかったはずです)。これで定積分をしてみると

 

\(\int_{1}^{3} (-x^2+4x-3) dx=\left[-\frac{1}{3}x^3+2x^2-3x\right]^{3}_{1}=(-9+18-9)-\left(-\frac{1}{3}+2-3\right)=\frac{4}{3}\)

 

 

となり、これが正確な面積であることがわかりました。

はて、これはどこかで見たことのある数字です。

 

そうです。先ほど何も考えずに求めた式のマイナスを取った数字ではありませんか。

それもそのはず。先ほど関数を \(x\) 軸対称した際にマイナスをつけたので、結局計算していたのは

 

\(-\int_{1}^{3} (x^2-4x+3) dx\)

 

ですから、何も考えずに計算した式にマイナスをつけたものだったのです。

であれば最初から計算する前にマイナスをつけるだけでいい気もします。

要するに、

 

 

Focus

\(x\) 軸と関数に囲まれた面積がもし \(x\) 軸の下に来た場合、

 

 

\(-\int_{\alpha}^{\beta} f(x) dx\)

 

 

のように積分した値にマイナスを付ければ良い

 

 

と言えます。ですから、積分する前にどの部分を積分するかということは非常に大事であるのですね。

2つの関数の間の面積を求めたい

面積を考える際に場所を気にしなくてはならないことがわかりましたが、こんな面積はどのように求めましょうか。

 

 

つまり2つの関数の間の面積を求めたいわけです。これは今までの \(x\) 軸と関数の囲む面積とは明らかに違うように見えます。

ちなみに関数は曲線と直線の場合もあれば曲線と曲線の場合もありますね。図に出ているのは曲線と曲線のパターンです。

 

さて、これはどうしましょうか。こんな「間の面積」を求める公式なんて知りませんし、私たちは \(x\) 軸と関数が囲む面積しか求められません。

そうです、私たちは \(x\) 軸と関数の囲む面積しか知らないのでそれを使うしかありません。どう使うかというと先ほどの面積をこのように考えたらどうでしょう。

 

 

つまり、「求めたい面積の上にある関数」まず \(x\) 軸と囲む面積を求めて、「求めたい面積の下にある関数」\(x\) 軸と囲む面積を求めて引けばいいのです。

積分で書くとこんな感じですね。

 

\(\int_{\alpha}^{\beta}f(x) dx – \int_{\alpha}^{\beta}g(x) dx\)

 

こうすれば結果的に2つの関数の間の面積(2つの関数が囲む面積)を求めることになりますね。

 

度具体的にやってみましょう。2つの関数として

 

\(f(x)=-x^2+5x-1\)

\(g(x)=x^2-3x+5\)

 

を考えます。これは図を書くと

 

 

になりますが、この間の面積を求めてみます。

いきなり積分したいところですが、積分範囲がこのままだとわからないのでまずは2つの式の交点を求めましょう。

 

\(-x^2+5x-1=x^2-3x+5\)

 

\(2x^2-8x+6=0\) より \(x^2-4x+3=(x-1)(x-3)=0\)

 

よって交点が

 

\(x=1\ ,\ 3\)

 

とわかりました。グラフはこうなりますね。

 

 

あとは関数の間の面積を求めるのですが、まず面積の上にある関数で積分します。

 

 

この図の赤い部分を求めるということになります。

 

\(\int_{1}^{3} (-x^2+5x-1) dx=\left[-\frac{1}{3}x^3+\frac{5}{2}x^2-x\right]_{1}^{3}=\left(-9+\frac{45}{2}-3\right)-\left(-\frac{1}{3}+\frac{5}{2}-1\right)\)

 

より面積は

 

\(\frac{21}{2}-\frac{7}{6}=\frac{56}{6}=\frac{28}{3}\)

 

ですね。次に面積の下部分にあたる関数で面積を求めます。

 

 

上図の青い部分です。

 

\(\int_{1}^{3}(x^2-3x+5) dx=\left[\frac{1}{3}x^3-\frac{3}{2}x^2+5x\right]_{1}^{3}=\left(9-\frac{27}{2}+15\right)-\left(\frac{1}{3}-\frac{3}{2}+5\right)\)

 

より

 

\(\frac{21}{2}-\frac{23}{6}=\frac{40}{6}=\frac{20}{3}\)

 

となります。最終的に間の面積は差を取ればいいので

 

(求める面積)=(赤の面積)ー(青の面積)= \(\frac{28}{3}-\frac{20}{3}=\frac{8}{3}\)

 

ですね。結構大変ですがちゃんと求めることができました。

2つの関数の間の面積を一回で出せないか

さて一応、2つの関数が囲む面積を求めることができましたがやってることとしては2度手間です。

結局同じ範囲で積分するのですから「積分してから引く」のではなく

 

\(\int_{\alpha}^{\beta} (f(x)-g(x)) dx\)

 

としていいのではないでしょうか。実はこれは積分の性質からしてOKですし、実際にやってみると同じであることがわかります。

 

先ほどの例で言うと「欲しい面積の上にある関数を積分」して、その後「ほしい面積の下にある関数を積分」して結果の差を出していましたが、最初から

 

関数を先に引いてから積分する

 

をしてみます。つまりまず関数の差をとって

 

\((-x^2+5x-1)-(x^2-3x+5)=-2x^2+8x-6\)

 

これを積分します。

 

\(\int_{1}^{3} (-2x^2+8x-6)dx\)

 

計算してみると、

 

\(\int_{1}^{3} (-2x^2+8x-6)dx=\left[-\frac{2}{3}x^3+4x^2-6x\right]_{1}^{3}=(-18+36-18)-\left(-\frac{2}{3}+4-6\right)=0-\left(-\frac{8}{3}\right)=\frac{8}{3}\)

 

で確かに同じ答えになりましたね。つまり面積の計算するときには

 

つの曲線で囲まれた部分の面積は求める面積の上の関数から下の関数を引いて定積分をすれば良い

 

のです。数式でいうと

 

 

図のような面積を求める際は

 

\(\int_{\alpha}^{\beta} (f(x)-g(x)) dx\)

 

を計算すればいい。

ということになります。

まとめ

長くなりましたがなるべく詳しく、x軸よりも下にある場合の面積と曲線の間の面積を求める方法について触れました。何故そうなるのかは毎回考える必要はないですが、一度は何故今考えている積分をすれば面積が求められるのかを知っておいたほうがいいでしょう。

ではまた。

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