関数と極限の計算問題&解答

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関数と極限の計算を整理する

ここまで多くの事項を学んできました。ここでどこまで私たちが理解できているかをしっかりと確認しましょう。

もしわからないところがあっても大丈夫です。もう一度記事をじっくり読んで、そして以下にある問題の解答を理解してください。

その後もう一度自分で解くのです。なぜそれをやるのか、どうやって解けばうまく行くかを考えながら。それが『勉強』ですよね。

一応ここにこれまでの記事の一覧をのせておきます。

関数の極限計算をしてみる〜その1〜(因数分解・有理化編)
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関数の極限計算をしてみる〜その2〜(有限でない極限値編)
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関数の極限計算をしてみる〜その4〜(無限大に飛ばす極限」編)
\(x\) を無限まで大きく or 小さくしたら? 関数の極限では変数を『ある値』に向かわせるという極限を考えていましたが、もちろんものすごく大きくしたり、ものすごく小さくしたりしても良いです。それが \(\displaystyle...

では問題です!(問題順はもちろん学んだ順ではないことがありますので気をつけてください)

 

① \(\displaystyle \lim_{x\to 1}\frac{x^3-1}{x^2-3x+2}\)

 

② \(\displaystyle \lim_{x\to 2}\frac{x-\sqrt{x+2}}{x-2}\)

 

③ \(\displaystyle \lim_{x\to 0}\left(\frac{1}{x^2}-7\right)\)

 

④ (1) \(\displaystyle \lim_{x\to 1+0}\frac{1}{x-1}\)

    (2) \(\displaystyle \lim_{x\to 1-0}\frac{1}{x-1}\)

    (3) \(\displaystyle \lim_{x\to 1}\frac{1}{x-1}\)

 

⑤ \(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}\frac{3-2x}{x^2-4x+1}\)

 

問題①解答

 

① \(\displaystyle \lim_{x\to 1}\frac{x^3-1}{x^2-3x+2}\)

 

最初はこの問題。極限の問題を考えるときにはまず「不定形」であるかどうかを確認する必要がありますよね。
 
この問題はもちろん不定形です。実際に \(x = 1\) を代入すると
 
\(\displaystyle \frac{1^3-1}{1^2-3\cdot 1+2}=\frac{0}{0}\)
 
ですからね。ですので何かしらの変形を施す必要があるわけです。
 
今回の場合はどうでしょうか。まず考えるべきなのは
 
因数分解できるかどうか
 
ですね。因数分解できれば「約分」によって不定形を避けることができるかもしれないからです。
 
実際にやってみると
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 1}\frac{x^3-1}{x^2-3x+2}=\lim_{x\to 1}\frac{(x-1)(x^2+x+1)}{(x-2)(x-1)}\)
 
とできそうです。3乗の因数分解も大丈夫でしょうか。パッと出てくるようにしておきましょう。
 
もちろんこの後は、約分して
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 1}\frac{(x-1)(x^2+x+1)}{(x-2)(x-1)}=\lim_{x\to 1}\frac{x^2+x+1}{x-2}\)
 
極限を取れば
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 1}\frac{x^2+x+1}{x-2}=\frac{1^2+1+1}{1-2}=\frac{3}{-1}=-3\)
 
と計算できます。この問題は一般的な因数分解パターンでしたのでしっかりとできるようにしておきましょう。
 
Focus因数分解を疑う

問題②解答

お次はこちら。

 

② \(\displaystyle \lim_{x\to 2}\frac{x-\sqrt{x+2}}{x-2}\)

 

ルートが入っているのが印象的ですね。確認はしませんがもちろんこのまま極限をとっても不定形ですから変形を施す必要があります。
 
ルートが出てきたら考えることはただ一つ。そう
 
有利化
 
ですね。大抵の問題は、有利化をすれば不定形を避けることが可能になります。ただ有利化はもちろん「分母」「分子」どちらの場合も考えられますから注意が必要です。

やってみましょう。今回は「分子」の有利化ですね。

やり方はここでは詳しく説明しません。今回の場合は分子分母に \(x+\sqrt{x+2}\) をかければ

 

\(\displaystyle \lim_{x\to 2}\frac{(x-\sqrt{x+2})(x+\sqrt{x+2})}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}=\lim_{x\to 2}\frac{x^2-(\sqrt{x+2})^2}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}=\lim_{x\to 2}\frac{x^2-(x+2)}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}\)

 

となります。これで分子にルートがなくなりました。ただ、分母にまだ \(x-2\) が残っていてこのまま極限をとってもやはり不定形なのでもう少し変形が必要です。分母はそのままにして分子を計算すると

 

\(\displaystyle\lim_{x\to 2}\frac{x^2-(x+2)}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}=\lim_{x\to 2}\frac{x^2-x-2}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}\)

 

ですね。さて、有利化はできましたがこの後はどうしましょうか。できることはもうないのでしょうか。

いいえあります。そうです。因数分解です。分子にまだ変形の余地ありですから

 

\(\displaystyle\lim_{x\to 2}\frac{x^2-x-2}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}=\lim_{x\to 2}\frac{(x-2)(x+1)}{(x-2)(x+\sqrt{x+2})}=\lim_{x\to 2}\frac{x+1}{x+\sqrt{x+2}}\)

 

とできます。これで不定形の根源であった \(x-2\) が消えましたので極限が取れそうです。

答えは

 

\(\displaystyle\lim_{x\to 2}\frac{x+1}{x+\sqrt{x+2}}=\frac{2+1}{2+\sqrt{4}}=\frac{3}{4}\)

 

です。この問題のポイントは

 

 

Focus

ルートは有利化

因数分解常に頭の中にいれておく

 

 

の2点でした。

問題③解答

お次はこの問題。

③ \(\displaystyle \lim_{x\to 0}\left(\frac{1}{x^2}-7\right)\)
この問題はどうでしょうか。先ほどとは変わって極限を \(0\) に取っていますね。
 
今までの問題だと手段として
 
変形
 
ができましたが正直この式をこれ以上変形することは難しいですよね。
 
ですからこの場合は
 
グラフ
 
で考えなくてはなりません。通常通りに代入してもダメなら、ちゃんと「関数として」極限を考えなくてはならないのです。
 
今回の中の関数は
 
\(\displaystyle y=\frac{1}{x^2}-7\)
 
ですがこの関数はどんな形をしているでしょうか。もちろん
 
\(\displaystyle y=\frac{1}{x^2}\)
 
だけ考えてもいいですね。「7」の部分は \(x\) に関係ないので \(\frac{1}{x^2}\) の極限を考えた後に \(7\) を引けば良いわけです。
 
では覚えていますでしょうか。この関数
 
\(\displaystyle y=\frac{1}{x^2}\)
 
の形を。もっと言うと
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{1}{x^2}\)
 
の計算ができるかということですね。
 
もちろん \(x\) をどんどん小さくしていくとこの関数はどんどん大きくなるというイメージが持てていれば
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{1}{x^2}=\infty\)
 
であろうことはわかりますが、もちろんグラフが
 
 
 
となることを覚えていればすぐに
 
\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{1}{x^2}=\infty\)
 
であることがわかりますね。ですからこの問題は変形は一切施さず
 
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}\left(\frac{1}{x^2}-7\right)=\infty -7=\infty\)
 
と計算することになるわけです。なんでも「変形」ではなくここで
 
グラフと一緒に考える
 
ことが必要です。極限計算をするときにはいったん落ち着いて問題をみることが重要であることを覚えておきましょう。
 
Focus変形だけではなくグラフで極限を考える

問題④解答

お次は3問ですね。

 

④ (1) \(\displaystyle \lim_{x\to 1+0}\frac{1}{x-1}\)

    (2) \(\displaystyle \lim_{x\to 1-0}\frac{1}{x-1}\)

    (3) \(\displaystyle \lim_{x\to 1}\frac{1}{x-1}\)

これらは一見すると同じに見えますが、極限の部分をみると最初の二つは

片側極限

になっています。片側極限が入るということは逆に言うと

グラフで考えるべき問題

であることを暗に示しています。ですからまずは関数をしっかりと書いてみましょう。

\(\displaystyle y=\frac{1}{x-1}\)

この関数は何かというと、 \(\displaystyle y=\frac{1}{x}\) を \(x\) 軸方向に \(1\) だけ平行移動したグラフですから、グラフは

となります。これを見れば明らかですが (1) は

 

\(\displaystyle \lim_{x\to 1+0}\frac{1}{x-1}=\infty\)

 

(2)は

 

\(\displaystyle \lim_{x\to 1-0}\frac{1}{x-1}=-\infty\)

 

となりますよね。では

 

\(\displaystyle \lim_{x\to 1}\frac{1}{x-1}\)

 

はどうでしょう。これは(1)、(2)をみれば明らかですが、

プラス側とマイナス側からの極限が違う

ので、

極限がない

という答えになります。

 

Focus片側極限はグラフで

 

問題⑤解答

さて、最後の問題ですね。

⑤ \(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}\frac{3-2x}{x^2-4x+1}\)
特徴的なのは \(-\infty\) への極限を取っていることですね。この場合は基本的に普通に極限を取ると
 
\(\displaystyle \frac{\infty}{\infty}\)
 
の形の不定形になってしまうので、逆数の極限
 
\(\displaystyle\lim_{x\to \infty}\frac{1}{x}=0\)
 
\(\displaystyle\lim_{x\to \infty}\frac{1}{x^2}=0\)
 
\(\cdots\)
 
が \(0\) になることを利用することが多いです。無限大の極限を取る場合は常に意識しておくと良いでしょう。
 
さて、今回の問題はもちろん因数分解はできません。ですからやることは
 
逆数を作ること
 
ですね。そのときに絶対に抑えなくてはいけないのは
 
分子の最大次数の文字で割る
 
ことです。最大次数の文字で割るわけではないので注意です。
 
今回は \(x\) で割ることになりますね。やってみると
 
\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}\frac{3-2x}{x^2-4x+1}=\lim_{x\to -\infty}\frac{\frac{3}{x}-2}{x-4+\frac{1}{x}}\)
 
となります。これで極限をとればいいですね。
 
\(-\infty\) であってもすべて \(0\) ですから
 
 
 
\(\displaystyle\lim_{x\to -\infty}\frac{\frac{3}{x}-2}{x-4+\frac{1}{x}}=\frac{0-2}{-\infty -4+0}=\frac{2}{\infty}=0\)
 
となります。最後はもちろん \(\frac{1}{\infty}=0\) である ことを使いましたよ。
 
Focus逆数を作るときは分子の最大次数で割る
 
5問お疲れ様でした!!

まとめ

極限の計算練習の前半部分をまとめました。これができればまずは基本の計算はできたと言っていいでしょう。もちろんできなくても大丈夫です。できるように復習してから次に進むことが大事です。難しい問題はいったん置いておいて、基本と言われている物を完璧にしてから次に進みましょう。

 

ではまた。

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