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(補足)正弦定理と余弦定理の導出

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

 

 

正弦定理と余弦定理の証明について

ここでは正弦定理と余弦定理を証明しようと思いますが、正直なところこれを覚えていたからといってものすごく今後に有理化と言われるとそうでもないのが現状です。

どちらかというと正弦定理や余弦定理は「使って覚える」のが一番早いですし、「使いどき」が大事なので。

ですが、証明なしにこんな公式があるんだよと言われても鵜呑みにしてはいけません。やはり一度は証明方法を見ておくべきだし、覚えずともちゃんと証明された事実として使う方が気持ちがいいですよね。

というわけで正弦定理から証明をスタートしていきましょう。少し長くなるかもしれませんが頑張ります。ちなみに必要なのは円周角の定理の知識です。

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正弦定理の証明

厳密ではありませんがあらましだけを表すために、\(0<A<90^\circ\)のときのみを表します。

直径に対する円周角は\(90^\circ\)ですから、上の図の三角形BCDは直角三角形です。また円周角の定理より、\(\angle A=\angle D\) です。

まず、三角形BCDについて三角比の定義より

$$\sin \angle D=\frac{a}{2R}$$

です。直角を右下に、今考えている角度を左下にして考えることを忘れずに。

また先ほどの通り、\(\angle A=\angle D\) ですから、

$$\sin D=\sin  A$$

ですので、

$$\sin A=\sin  D=\frac{a}{2R}$$

より

$$\sin A=\frac{a}{2R}$$

なのでまさにこれは

$$\frac{a}{\sin A}=2R$$

より正弦定理そのものです。三角形ABCのほかの角度に対してもおなじことをやればいいので最終的に

$$\frac{a}{\sin A}=\frac{b}{\sin B}=\frac{c}{\sin C}=2R$$

これがあらましになります。\(90^\circ\)よりも大きい角度に対しても同じようなことをしますが、円に内接する四角形の知識が必要になります。

これで正弦定理は証明できました。

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余弦定理の証明

余弦定理は上の図のように垂線を書くと簡単に導くことができます。

三角形ABCの各辺の長さを\(a,b,c\)とし、\(\angle ACB=\theta\)とします。点Aから辺BCに垂線を下ろし、交点をHとしておきます。すると、三角形AHCは直角三角形なのでそれぞれの辺は三角比の定義を使えば

$$AH=b\sin\theta\ ,\ HC=b\cos\theta$$

となります。なので、辺BHは、

$$a-b\cos\theta$$

となります。最後に直角三角形ABHで三平方の定理を使えば

$$c^2=(a-b\cos\theta)^2+(b\sin\theta)^2$$

$$c^2=a^–2ab\cos\theta +b^2\cos^2\theta+b^2\sin^2\theta$$

より

$$c^2=a^2+b^2(\sin^2\theta+\cos^2\theta)-2ab\cos\theta$$

で、三角比の相互関係を使えば

$$c^2=a^2+b^2-2ab\cos\theta$$

で余弦定理を導くことができました。

終わりに

ここでは正弦定理を余弦定理の証明を考えていきました。使うときには全く意識しないですが、覚えておいて損はないと思います。特に三角比を使って別の辺を表す際に、直角三角形に対する三角比の定義を使うところは後々の問題にも活きてくると思います。とりあえずは覚えましょう(笑)

ではまた。

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