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漸化式(階差数列とちょっと練習)

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

 

 

階差数列を漸化式で考える

階差数列の問題の特徴は

隣り合う項の差がさらに別の数列になっているもの

でした。この差をとったときにできる数列それ自体を階差数列と呼び、この階差数列がよくわかっているもの(等差・等比数列)であれば

$$a_{n}=a_{1}+\sum_{k=1}^{n-1} b_{k}$$

で元の数列の一般項を求めることができるのでした。

ではこれを漸化式で表すとどうなるでしょうか。

これは等差数列を考えればよく分かります。実際やっていることは等差数列の時と同じで、隣り合う項の差をとるのでした。

これが階差数列の話では一定値でなく数列になっていて、それは \(b_{n}\) という一般項になっているのです。要するに

$$a_{n+1}-a_{n}=b_{n}$$

ということですね。等差数列との違いは一定値なのか、それが\(n\)の入った式なのか、これだけです。

もちろん今までと同じように初項は定めなくてはなりませんし、階差数列のときに注意すべき点(階差数列の式は\(n\ge 2\)で使えるなど)は変わりません。

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漸化式の問題を実際に解いてみる

さて、ここまで主要3数列の漸化式について触れましたので、ここで簡単におさらいもかねて一問だけ練習しておきましょう。何も難しいことはありません。漸化式を見て、何の数列なのかを識別し、一般項を求めるだけです。

一問だけ出しますので解いてみてください

$$a_{n+1}=a_{n}+2n+3$$

$$a_{1}=2$$

で表される数列の一般項を求めよ。

 

考えましたでしょうか。

答え書きますね。

これは

$$a_{n+1}-a_{n}=2n+3$$

と書けるので、隣り合う項の差がnの式になっています。すなわち階差数列です。

よって初項\(a_{1}=2\)をおさえつつ、一般項は

$$a_{n}=2+\sum_{k=1}^{n-1} (2k+3)=2+2\cdot\frac{1}{2}(n-1)n+3(n-1)=n^2+2n-1$$

となります。大事なことは「階差数列であることがわかったかどうか」です。

終わりに

今回の記事は短めとなっていますが、これで漸化式の準備は完了です。基本的な三つの漸化式を必ず押さえてください。今後「もちろん」使っていきますのでわからない人は見直しを忘れずに。数列も漸化式まで来るといよいよ大詰めです。あともう少し!頑張りましょう。

ではまた。

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