指数でもやったように対数も関数にしてあげることができます。なぜなら真数が決まれば対数の値は決まるからですね。
例えばこんな風に対数関数を考えることができます。
$$y=\log_{2} x$$
この \(x\) が決まれば \(y\) も一つに決まりますね。ですからこの式は関数として成立しています。底は固定です。
では関数と見ることができるならグラフを描きたくなります。描いてみましょう。
イメージを持ってもらうために何個か値を代入してみましょう。今回は底が2なので
\(x=1\) のとき \(y=0\)
\(x=2\) のとき \(y=1\)
\(x=8\) のとき \(y=3\)
\(x=\frac{1}{2}\) のとき \(y=-1\)
\(x=\frac{1}{4}\) のとき \(y=-2\)
\(x=\frac{1}{8}\) のとき \(y=-3\)
こんな感じの \(x\) を選びました。プロットしやすさを重視しましたよ。対数のままだと数字のイメージがつきにくいのであえて計算結果が簡単になるように選んでいます。
もちろん真数自体は必ずプラスなのでマイナスの \(x\) は考えられませんね。
これを踏まえてグラフを書くと次のようになりそうです。
なにやらヘンテコな関数の形が出てきましたがこれが対数関数のグラフの形です。 \(x\) が \(1\) の時対数は \(0\) なのでどんな底であってもこの \((1,0)\) は通ります。プラスの方に大きくなっていくと指数ほどではありませんがどんどん大きくなります。0に近づくと
$$\log_{2} {\frac{1}{256}}=-8$$
$$\log_{2} {\frac{1}{16384}}=-14$$
を見てわかる通りどんどんマイナスで大きくなります。 \(x\) が \(0\) に近ければ近いほど \(y\) はマイナスで大きいのでグラフは上の図のように \(y\) 軸に漸近していきます。
漸近と言う言葉は高校数学の所々で出てきますが、ここでは
xが0に近づくと限りなく大きなマイナスの値になるが、値はわからない
という意味で使っています。
ひとまず対数関数は
のような形になることをイメージできるようにしましょう。
もちろん指数と同じように変化するところはいくつかあります。
例えば底がこのグラフは \(2\) ですが、もし \(1\) より小さい \(\frac{1}{2}\) だったらどうでしょう。
これは \(x\) がちょうど逆数の関係の時に同じ \(y\) の値になります。
例えば
\(y=\log_{2} x\) で、 \(x=4\) の時 \(y=2\)
\(y=\log_{\frac{1}{2}} x\) で、 \(x=\frac{1}{4}\) の時 \(y=2\)
ですものね。ですからグラフは
になります。ちょうど \(x\) 軸で折り返した形になります。
では関数自体にマイナスをつけるとどうでしょうか。関数は
$$y=-\log_{2} x$$
ですが、もちろんこれは \(x\) は変わらず \(y\) の値にマイナスがつくだけです。
簡単ですね。実は \(y=\log_{\frac{1}{2}} x\) と同じです。
また真数が
$$\y=\log_{2} (x-2)$$
のようになっている場合は関数の平行移動を考えればOKです。つまりこの場合はグラフを \(x\) 軸方向に \(2\) だけ平行移動したグラフになるので
となります。基本の形さえ押さえれば他の部分が変わっても驚きことはありません。
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まとめ
対数関数はグラフの形が少し奇妙なので最初は戸惑うかもしれませんが、必ず自分で値を入れて確認しながら一回自分で書いてください。そうすればイメージが少しつくはずです。
ではまた
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