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二次曲線とは 双曲線の方程式の考え方と書き方

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

この記事のトピックは「双曲線の方程式の導出とグラフの書き方」です。

 

 

双曲線を軌跡で考える

二次曲線はいろいろな条件の軌跡を考えることでその概形が決まります。

今回は「双曲線」です。双曲線と聞くと多くの方は

 

 

この反比例のグラフを思い出すのではないでしょうか。もちろんこれも双曲線です。

ただこの反比例のグラフは双曲線の一つのパターンに過ぎません。実は一般的な形があるのです。

今回はその双曲線の一般形を導き、楕円の時と同じようにグラフを書くところまでを目標に学習していきましょう。

 

早速始めていきます。まず知っておかなくてはいけないことは双曲線の条件ですね。

どんな条件の軌跡を考えれば良いかというと、

 

「2つの点からの距離の差が一定である(0でない)点」

 

です。楕円の時は「和」でしたが、双曲線の場合は「差」になることに注意してください。

差となるとあまりイメージが湧かないかもしれませんが、この条件で点を打つと

 

 

こんな感じになります。これが双曲線というやつです。

今は2つの点を \((5,0), (-5,0)\) とし、差を \(8\) にしています。楕円の時と同じで、最初に置いた2つの点「焦点」と言いますが、簡単のために今は \(y\) 軸に対して対称に置くことにします。

さて、書けることはわかってもやはり一般的な形を知って、そこからグラフをかけなければ意味がないので、まずは僕たちの手でこの双曲線がどんな式になるのかを考えることにしましょう。

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双曲線の一般形を考える

双曲線の条件

 

2つの点(焦点)からの距離の差が一定である(0でない)点の軌跡

 

を見ればわかる通り、私たちが用意しなくてはならないのは

 

「焦点」「一定」の値

 

ですね。焦点は今回はこんな風に

 

 

\(x\) 軸上に \((c,0),\ (-c,0)\) と置くことにします。

さて、一定の部分ですが、楕円の時と同じように \(2a\) という値を使っておきましょう。実はこれには明確な理由はありません。本当です。実際に計算してみるとわかるのですが、 \(2a\) にしておくと楕円の方程式とほぼ同じ式になるのでわかりやすいと言ったそれぐらいの理由です。あまり考え過ぎなくてOK。

というわけで条件を満たすような点P \((x,y)\) を考えていきます。今の状況としては

 

 

こうですね。さて、ここで一つ注意点が。見てわかる通り、今は

 

|PF’-PF|\(=2a\)

 

という条件を考えていきます。絶対値がついているのは、差がマイナスになったら引く順番を変えればいいので、それを反映させるためです。グラフでいうと

 

 

こっちの部分を表すためですね。そしてこの条件を見てわかる通り

 

\(c\) は \(a\) よりも大きい

 

ということが必要です。なぜなら

 

 

差が軌跡の点Pになるためにはこのように三角形ができなければなりません逆にいうとこの状況を作れるような \(a\) と \(c\) が必要ということです。その時、三角形の性質から

 

三角形の一番長い辺 \(<\) その他の辺 \(+\) その他の辺

 

である必要があります。こうでないと三角形は潰れてしまいますからね。ということは今の条件から

 

FF’\(=2c\)、PF’ \(-\) PF \(=2a\)

 

でありますから、三角形ができるためには

 

PF’ \(<\) PF \(+\) FF’

 

が必要なので、PF’ \(-\) PF \(=2a\) より PF\(=\) PF’\(-2a\) ですから、

 

PF’ \(<\) PF’ \(-2a+2c\) = PF’ \(-2(a-c)\)

 

です。これが成り立つためには

 

\(-2(a-c) >0\)

 

が必要ですね。ここから

 

\(a<c\)

 

であることがわかります。正直問題を解く時はあまり気にしませんが、理解を深める意味では重要なのでしっかりと意識できると良いでしょう。

 

さて前置きが長くなりましたが、早速計算をしていきましょう。

求める軌跡の点は P\((x,y)\) なので、条件を式にすると

 

\(|\sqrt{(x-c)^2+y^2}-\sqrt{(x+c)^2+y^2}|=2a\)

 

ですね。絶対値は外せば \(\pm\)とできるので

 

\(\sqrt{(x-c)^2+y^2}-\sqrt{(x+c)^2+y^2}=\pm 2a\)

 

としておきましょう。あとはこれを計算するだけですね。これは楕円でも似たようなことをやったので大丈夫でしょう。

 

\(\sqrt{(x-c)^2+y^2}=\pm 2a + \sqrt{(x+c)^2+y^2}\)

 

として

 

\((x-c)^2+y^2= 4a^2\pm 4a\sqrt{(x+c)^2+y^2}+(x+c)^2+y^2\)

 

より、整理すると

 

\begin{eqnarray}x^2-2cx+c^2&=&4a^2\pm 4a\sqrt{(x+c)^2+y^2}+x^2+2cx+y^2\\[5pt] \pm 4a\sqrt{(x+c)^2+y^2}&=&4a^2+4cx\\[5pt] \pm a\sqrt{(x+c)^2+y^2}&=&a^2+cx\end{eqnarray}

 

ですね。もう一度両辺を二乗すれば

 

\begin{eqnarray}\pm a^2\{(x+c)^2+y^2\}&=&a^4+2a^2cx+c^2x^2\\[5pt]a^2(x^2+2cx+c^2+y^2)&=&a^4+2a^2cx+c^2x^2\\[5pt] a^2x^2+2a^2cx+a^2c^2+a^2y^2&=& a^4+2a^2cx+c^2x^2\\[5pt] a^2x^2-c^2x^2+a^2y^2&=&a^4-a^2c^2\\[5pt](a^2-c^2)x^2+ay^2&=&a^2(a^2-c^2)\end{eqnarray}

 

こうなりますね。ここで \(c>a\) の条件を思い出すと、形としては

 

\(-(c^2-a^2)x^2+ay^2=-a^2(c^2-a^2)\)

 

の方が良いですね。なぜならこうすると

 

\((c^2-a^2)x^2-ay^2=a^2(c^2-a^2)\)

 

とでき、 \(c^2-a^2>0\) ですので \(b=\sqrt{c^2-a^2}\) と置くことが可能になります。これで楕円の時と同じような形にすることができますね。実際においてみれば

 

\(b^2x^2-ay^2=a^2b^2\)

 

より \(a^2b^2\) で割れば

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1\)

 

となります。これが双曲線の方程式です。

ものすごく楕円と似た形になっていますね。というより寄せていったのですが・・・

違うところは一つだけです。

 

\(y^2\) の部分がマイナスになっている

 

のですね。

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双曲線の方程式を紐解く

さて、双曲線の式はわかりましたが、楕円の時と同様にこの方程式からグラフを書くための情報を抜き取っていく必要があります。

双曲線の場合は実は情報は多くありません。

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1\)

 

ここからわかることはもちろん \(a\) と \(b\) ですね。これはグラフのどこにも出てきません。あえていうなら条件で置いた

 

2つの点(焦点)からの距離の差が \(2a\)

 

ということぐらいですね。もちろん焦点はこの双曲線の式には出てきませんが、

 

\(b=\sqrt{c^2-a^2}\)

 

この式を思い出せば

 

\(c=\sqrt{a^2+b^2}\)

 

であることがわかるので、焦点の座標は

 

\((\sqrt{a^2+b^2},0)\ ,\ (-\sqrt{a^2+b^2},0)\)

 

ですね。ここまでではグラフがうまく書ける自信が持てません。焦点がわかっても

 

 

このようにどれくらいグラフが広がっているかの情報がすぐに出てこないので不便です。ちなみにこれらのグラフは全て焦点が同じですので開き具合は何か別の要因に左右されています。どうしたら良いでしょうか。

ここで一つ双曲線には非常に重要な概念があることを思い出さなくてはなりません。それは

 

漸近線

 

です。反比例のグラフの場合は \(x\) 軸と \(y\) 軸が漸近線になっていました。

 

 

漸近線その直線に向かってグラフが進んでいくが、それを跨ぐことはないというものでした。

もちろん双曲線の一般形でも漸近線があるはずなのですが、その直線は一体何なのでしょうか。

答えだけ言いましょう。与えられた双曲線が

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1\)

 

なら、この双曲線の漸近線

 

直線 \(\displaystyle y=\frac{b}{a}\) \(\displaystyle y=-\frac{b}{a}\)である

 

のです。これは厳密な証明が難しいので覚えるのが得策ですが、どういうことかというと

 

 

このように双曲線の方程式が分かれば、原点を通り傾きが \(\displaystyle \frac{b}{a}\) と \(\displaystyle -\frac{b}{a}\) のグラフにどんどん漸近していくという特徴があるのです。

ですので双曲線のグラフがどれくらい開いているのかという情報が \(a\) と \(b\) によって与えられるわけですね。

まとめると

 

 

双曲線の方程式は

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=1\)

 

であり、焦点は

 

\((\sqrt{a^2+b^2},0)\ ,\ (-\sqrt{a^2+b^2},0)\)

 

グラフは

 

直線 \(\displaystyle y=\frac{b}{a}\) と \(\displaystyle y=-\frac{b}{a}\) に漸近していく

 

 

 

 

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双曲線の方程式からグラフを書いてみよう

では実際にグラフを書いてみて、その使い方をみていきましょう。

 

例題

次の双曲線の概形をかけ。焦点と漸近線も考えよ。

\(\displaystyle \frac{x^2}{16}-\frac{y^2}{9}=1\)

 

こんな方程式が見えたら、まず双曲線であることが見えてきます。\(y^2\) の前がマイナスですから楕円ではありませんね。

ここからわかることは \(a=4\) 、\(b=3\) です。ここからまずは焦点が分かります。

 

\(c=\sqrt{16+9}=5\)

 

ですから、焦点は \((5,0)\ ,\ (-5,0)\) です。

次は漸近線を求めます。漸近線は

 

\(\displaystyle y=\frac{b}{a}\) と \(\displaystyle y=-\frac{b}{a}\)

 

でしたから、

 

\(\displaystyle \frac{b}{a}=\frac{3}{4}\)

 

と計算でき、図に書くと

 

 

こうですね。 \(y=0\) の時は

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{16}-\frac{0^2}{9}=1\)

 

より

 

\(x^2=16\) で \(x=\pm 4\) なので \((4,0)\) と \((-4,0)\) を通ります。ここまで来れば情報は十分でしょう。グラフをかけば

 

 

こんな感じですね。さらっと\(y=0\) の時の \(x\) の値を求めましたが、実は必ず、この双曲線のグラフは

 

\((a,0)\) \((-a,0)\) を通る

 

のです。覚えておいてもいいかもしれませんね。ちなみにこの点のことを「頂点」と言ったりします。

 

こんなのもかけます。

 

例題

次の双曲線の概形をかけ。焦点と漸近線も考えよ。

\(\displaystyle \frac{x^2}{16}-\frac{y^2}{9}=-1\)

 

さっきと同じ・・・?と思いきや右辺を見ると \(-1\) になっているではありませんか。どうしましょう。

難しく考える必要はないですね。これは両辺を \(-1\) 倍して

 

\(\displaystyle -\frac{x^2}{16}+\frac{y^2}{9}=1\)

 

と考えれば \(x\) と \(y\) の立場が逆転しただけです。つまり

 

焦点が \(y\) 軸上になる

 

ので、グラフが \(90\) 度曲がるだけです。実際に書いてみると分かります。

\(a\) と \(b\) は今までと変わらないので \(a=4\)、\(b=3\) となります。\(x\) と \(y\) の分母にあるものがそれぞれ \(a^2\) と \(b^2\) ですからね。ここから焦点の値は

 

\(c=\sqrt{16+9}=5\)

 

なのですが、焦点は \(y\) 軸上になるので

 

\((0,5)\ ,\ (0,-5)\)

 

となります。ここが違いです。漸近線は変わらず

 

\(\displaystyle y=\frac{3}{4}\) と \(\displaystyle y=-\frac{3}{4}\)

 

です。ですからグラフは

 

 

こんな風になります。焦点が \(y\) 軸上にあることでグラフが上と下に広がっているのがポイントです。

つまり今の話をまとめれば

 

 

 

\(\displaystyle \frac{x^2}{a^2}-\frac{y^2}{b^2}=-1\)

 

というように通常の双曲線の方程式で右辺が \(-1\) になっている場合は

 

焦点は

 

\((0,\sqrt{a^2+b^2})\ ,\ (0,-\sqrt{a^2+b^2})\)

 

グラフは

 

直線 \(\displaystyle y=\frac{b}{a}\) と \(\displaystyle y=-\frac{b}{a}\) に漸近

 

していく。

 

 

 

となります。双曲線には2つのパターンがあることを知っておくと良いでしょう。

まとめ

今回は双曲線についてまとめました。いろいろごちゃごちゃしていたと思いますが、覚えて欲しいのはとにかく「双曲線の方程式からわかること」です。抜き取れる情報は \(a\) と \(b\) だけですが、そこから色々な情報が出てきます。焦点・漸近線など重要な値が求められますね。それで初めてグラフが正確に書けるのでまずはその練習から始めると良いでしょう。

ではまた。

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