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二次曲線とは 放物線の考え方と書き方

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こんにちは。 da Vinch (@mathsouko_vinch)です。

この記事のトピックは「放物線の理解とグラフの書き方、焦点と準線」です。

 

 

二次曲線は軌跡の問題

ここから二次曲線という新しい分野がスタートしますが、そもそも二次曲線とは何でしょうか?

『二次』といっているぐらいなので二次式が関わってくるのは確かです。簡単に言うと

 

変数が二次式になっている関数

 

です。ですから実は

 

\(y=x^2\)

 

も二次曲線です。これは数学Ⅰで二次関数として学びましたがたしかに曲線でしたよね。

ですから一応、私たちにとって馴染みがないものではないわけです。もっといえば

 

\(x^2+y^2=9\)

 

というような『円』も二次曲線です。ですので私たちはすでに二次曲線についてたくさん学習してきたのですね。

ですからここでは新しい二次曲線をどんどん覚えていくんだという意識を持っておけばまずはいいと思います。

ただし、基本的にここから考える二次曲線はやることが決まってきます。それは

 

軌跡を考える

 

こと、これに尽きます。なぜなら二次曲線は基本的に『焦点』と呼ばれる点との関係性から軌跡を考えると出てくるからです。

今は分からなくても大丈夫です。でもとにかくここからは軌跡を考えていくのでちょっと自信がないという人は

 

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ここをみてから戻ってくると良いと思います。難しいことはしませんが軌跡を知っているとスムーズに進められると思います。

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放物線の条件とグラフ

では早速最初の二次曲線を考えていくのですが、それは

 

放物線

 

です。冒頭でも言いましたがすでに放物線は数学Ⅰで学んでいますね。ただ、ここではさらに一般的な放物線を考えることになります。ある条件下で点を動かすと放物線になることがこれからわかってもらえると思います。

まずはこんな点を考えましょう。

 

 

ただ点をおいただけですね。これからこの点に名前をつけて

 

焦点

 

と名付けることにします。この焦点の座標は図に書いてある通り

 

\((3,0)\)

 

としておきます。最後に一般式を出すので今は具体的な点を使ってみましょう。

次にその焦点と \(y\) 軸を挟んで対称な位置に縦線を書きます。つまり

 

 

こんな感じですね。いまは

 

\(x=-3\)

 

という直線を描くことになります。これを

 

準線

 

と言います。焦点と向かい合わせになるように直線を引くだけです。

さて、これで準備は万端です。ここからが軌跡の出番です。考えたいのは

 

焦点と準線からの距離が等しい点の軌跡

 

です。条件が分かりましたでしょうか。例えば

 

 

こんな点が考えられますね。この時にこの点の軌跡を考えてみるわけです。

普通に数学Ⅱの軌跡の問題で出てきそうな感じですが、この軌跡を考えると面白いことがわかります。

実際にやってみましょう。考える軌跡の点を \((x,y)\) と置いて、まずはスタートですね。

条件は簡単に言えば

 

 

とした時に

 

PF \(=\) PH

 

が成り立っているということです。あとはこれを式にしてあげればOK。

まず線分PHですが、これは片方から片方を引いて絶対値をつければ解決です。

 

PH\(=|x-(-3)|=|x+3|\)

 

図形と方程式でやりましたよね。

 

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あとで一般的に考える時に絶対値が役に立つので復習しておくとよいです。

次は線分PFですが、これは大丈夫ですね。点と点の距離なので

 

PF\(=\sqrt{(x-3)^2+(y-0)^2}=\sqrt{(x-3)^2+y^2}\)

 

になります。あとはこれらが等しいとすればよいだけなので、

 

\(|x+3|=\sqrt{(x-3)^2+y^2}\)

 

になります。あとは変形するだけです。

まずは両辺を2乗すれば簡単になりますね。絶対値がある時・平方根がある時は二乗が鉄則です。

 

\begin{eqnarray}|x+3|^2&=&\left(\sqrt{(x-3)^2+y^2}\right)^2\\[5pt](x+3)^2&=&(x-3)^2+y^2\\[5pt]x^2+6x+9&=&x^2-6x+9+y^2\\[5pt]12x&=&y^2\end{eqnarray}

 

より

 

\(y^2=12x\)

 

です。これが

 

焦点と準線からの距離が等しい点の軌跡

 

であり、実際に書くと

 

 

こんな曲線になるのです。これが放物線です。

これは何やら僕たちの知っている放物線とは違いますね。横倒しになってしまっています。

実は焦点の取る位置でいつも僕たちが見ている放物線にすることが可能です。

例えば焦点が \((0,2)\)、準線が \(y=-2\) という状況を考えてみましょう。

 

 

焦点が \(y\) 軸に乗っているので、準線が \(y=\) になっていることに注意です。

さてこの状態で先ほどと同じ条件で軌跡を考えてみます。もちろん条件式を立てると

 

\(|y-(-2)|=\sqrt{(x-0)^2+(y-2)^2}\)

 

が立てられますね。これを整理すれば

 

\begin{eqnarray}|y-(-2)|^2&=&\left(\sqrt{(x-0)^2+(y-2)^2}\right)^2\\[5pt](y+2)^2&=&x^2+(y-2)^2\\[5pt]y^2+4y+4&=&x^2+y^2-4y+4\\[5pt]8y&=&x^2\end{eqnarray}

 

が出てきます。これは

 

\(\displaystyle y=\frac{1}{8}x^2\)

 

とすれば、まさしく私たちの知っている放物線の式ではありませんか。

ですので私たちがこれまで扱ってきた二次関数は

 

準線が \(y\) 軸に対して垂直になっている場合の放物線

 

という特殊なものを扱ってきたわけですね。

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放物線の式の一般形

さて、ここまで具体的に考えてきましたが、いちいち軌跡を考えて・・・とやっていると放物線一つ求めるだけでも大変時間がかかります。

私たちがわかっていることは

 

焦点が与えられれば準線が決まり、放物線が決まる

 

という事実です。ですから焦点を与えれば放物線は決まるのです。もちろん準線をどう取るかによって

 

 

この二通りの放物線があるのは事実です。ここではまず、最初に出した横倒しのパターンを出してみましょう。

こんな状況を考えましょう。

 

 

先ほどの例の焦点を \((p,0)\) 準線が \(x=-p\) になっただけですね。もちろん求める軌跡の点は \((x,y)\) です。

これで条件

 

PF \(=\) PH

 

を考えます。もちろん

 

\(|x-(-p)|=\sqrt{(x-p)^2+(y-0)^2}\)

 

ですね。片方から片方を引いて絶対値を取れば一直線上の点間の距離は出せます。点と点の距離の公式は言うまでもありませんね。具体的な数字が \(p\) に変わっただけです。

これを整理すれば

 

\begin{eqnarray}|x-(-p)|^2&=&\left(\sqrt{(x-p)^2+y^2}\right)^2\\[5pt](x+p)^2&=&(x-p)^2+y^2\\[5pt]x^2+2px+p^2&=&x^2-2px+p^2+y^2\\[5pt]4px&=&y^2\end{eqnarray}

 

となって最終的に

 

 

焦点が \((p,0)\) の放物線の方程式は

 

\(y^2=4px\)

 

 

 

となります。これが焦点が与えられたときの「横倒し」の放物線の公式です。

もちろん僕たちの知っている普通の放物線の場合も同様です。

 

 

こんな状況を考えて

 

\(|y-(-p)|=\sqrt{(x-0)^2+(y-p)^2}\)

 

より

 

\begin{eqnarray}|y-(-p)|^2&=&\left(\sqrt{(x-0)^2+(y-p)^2}\right)^2\\[5pt](y+p)^2&=&x^2+(y-p)^2\\[5pt]y^2+2py+p^2&=&x^2+y^2-2py+p^2\\[5pt]4py&=&x^2\end{eqnarray}

 

です。つまり

 

 

焦点が \((0,p)\) の放物線の方程式は

 

\(x^2=4py\)

 

 

 

横倒しの公式とは \(y\) と \(x\) の立場が逆転してますね。一個だけ覚えればOKです。

また注意点としてこの公式を見てわかる通り、一般的には \(y=\) にしない方が覚えやすそうですね。

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放物線の式からグラフを書く

さて、公式がわかったので実際に使ってその威力を見ていきましょう。僕たちがやりたいのは基本的に

 

放物線の式が与えられたとき、その放物線のグラフを書く

 

ことです。ですから式を見た時にこれはこんな放物線だなとイメージできればOKです。

基本的に焦点がわかれば準線が決まり、放物線がイメージできるので、焦点の座標がわかるように式を変えてやります。

実際にやってみましょう。

 

例題

次の放物線の概形をかけ。

(1) \(y^2=8x\)    (2) \(x^2=-16y\)    (3) \(y=-2x^2\)

こんな問題を解くことにします。焦点がわかればいいので

 

\(\displaystyle y^2=4px\)

\(\displaystyle x^2=4py\)

 

を見れば明らかな通り \(x\) や \(y\) の前の係数が重要になりますね。ここから焦点の値を求め、準線を出すことで放物線が書けるというわけです。

実際にやってみましょう。

例題(1)

問題は

 

\(y^2=8x\)

 

ですね。この形を見るとこれは「横倒し」ということがわかります。 \(y^2\) と \(x\) が出てきていますから。

では次は焦点を求めます。何度も出しますが公式は

 

\(y^2=4px\)

 

ですからこの式と照らし合わせて焦点の \(x\) 座標である \(p\) を出せばいいのです。

今回は

 

\(4p=8\)

 

となっているので

 

\(p=2\)

 

です。これで焦点の座標が \((2,0)\) であることがわかりました。ということは準線は

 

\(x=-2\)

 

ですね。こうなれば放物線は焦点の方にぐっと曲がっていきますから

 

 

こんな感じですね。書けましたでしょうか。

例題(2)

次は

 

\(x^2=-16y\)

 

ですね。これは僕たちがいつも見てきた二次関数になりますね。公式は

 

\(x^2=4py\)

 

ですので、同じように当てはめて焦点と準線を出すと

 

\(4p=-16\)

 

より

 

\(p=-4\)

 

なので焦点が \((0,-4))、準線が \(x=4\) となります。注意点は2つ。

まず通常の二次関数と同じ形なので焦点は \(y\) 軸上にあり、準線が \(x=\) になること。またグラフは焦点の方向に曲がっていくので「上に凸」のグラフになることです。

実際に書いた方がわかりやすいでしょう。書くと

 

 

ですね。焦点がマイナスになってもびっくりしないようにしてください。

ちなみにこの放物線ですが、

 

\(x^2=-16y\)

 

より

 

\(\displaystyle y=-\frac{1}{16}x^2\)

 

と変形できるのでこれを見れば上に凸の放物線であることは一発でわかりますね。

例題(3)

最後は

 

\(y=-2x^2\)

 

です。これは正直なところ何もしなくてもかけます二次関数と全く同じですからね。

まあ、ただ今回は放物線の勉強をして公式もわかったわけですから、ちゃんと焦点などを求めてあげましょう。

これは

 

\(x^2=4py\)

 

この形と比べれば良いです。問題の式をこの公式の形に変形すればすぐにわかりますね。

 

\(\displaystyle x^2=-\frac{1}{2}y\)

 

よって

 

\(\displaystyle 4p=-\frac{1}{2}\)

 

より

 

\(\displaystyle p=-\frac{1}{8}\)

 

です。つまり焦点が \(\displaystyle \left(0,-\frac{1}{8}\right)\) で準線が \(\displaystyle y=\frac{1}{8}\) となります。グラフを書けば

 

 

ですね。まさしくイメージしていた通りの放物線が出てきました。こうみると通常の放物線は焦点と準線がものすごく近いことがわかりますね。見えません笑。

でき方がわかればあとは公式と照らし合わせるだけですね。

まとめ

今回は放物線について学習しました。数学1でも聞いたことのある放物線ですが、少し見方を変えると焦点、準線という重要な概念が出てくることが重要です。二次曲線ではいろんな軌跡を考えることで新しい関数を作っていきます。じっくりと理解しましょう!

ではまた。

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