今回の問題はこちら。
制限時間9分です。自力で解きましょう。解いてから下の解説に移ってくださいね。
解きましたでしょうか。では解説に移ります。
この問題は置き換えの典型的な例です。置き換えをすれば二次関数になるのでそこからは二次関数で考えていく問題ですね。
やることは2つだけ。変形と文字の範囲の確認です。
まずは問題文にも与えられている通り2倍角を使っていきます。今回は
一息置いていますが大丈夫ですね。
というわけで元の式を変形していきます。
これで
です。二次関数ですね。この流れはもう何も考えなくてもできるぐらいやってください。慣れたもん勝ちです。
少し脇道に逸れますが、最近の試験の傾向としてこのような決まりきっている流れになる前に少し難しい(わざと分かりづらくしている、例えば「座標」を使ったり)事項を用意してくる形が多いです。この”分かりづらい”ところはパターンをいくらでも作れます。
ですがそこを超えた先には、今私たちがやっているような問題に繋がっていくわけです。なので必ずセンター本番を意識する前にこの”決まりきった形”を”当たり前にする”ことが大事です。
さて、次にやることは範囲の確認です。この問題の角度の範囲は
です。間違っても
よって
ですね。これで準備は完了です。ここからは三角関数には戻りません。まず二次関数で考えてから答えを三角関数に変えるイメージです。
最初は
を解きます。二次不等式です。三角関数ではないですよ。
より
です。もちろん
を満たす
これはもちろん
ですね。 単位円を考えられている人はさらに素晴らしいです。
(単位円の図)
というわけで問題も終盤です。問題では最大値と最小値を求めようとしています。
二次関数に置き換えた私たちにとって最大値と最小値の問題は怖くないはず。なぜならグラフを書けば一発でわかるはずですから。
グラフを書くためには何をしますか?
そうです平方完成です。やります。
これでグラフが書けます。範囲(
これで最大値と最小値が分かりますね。一応その時の
これで最大値と最小値が分かりました。
さて問題は最終盤です。今聞かれているのは最大値をとる時の
もちろん先ほど最大値をとる時の
となる角度
ここで大事なのが、
僕たちには具体的にはわからないにせよ上式を満たす角度
ということです。知らないからといってないわけではありません。特殊じゃないから私たちが知らないだけです。
ですからこのような問題で大事なのはある程度角度の”目処”をつけることです。どのあたりの角度なんだろうと決めることが大事になります。
その時はこう考えましょう。私たちが知っている値から逆算します。
例えば
ですから
を満たす角度は
ですから値がわかっているときに角度がどれくらいになるのかはある程度決められるわけです。
今回の場合は
を満たす角度ですが、
ですから、
であることが確認できますね。よって角度は
であります。今は小さい方だけを考えてくださいと言われているのでこれでよく、答えは
ですね。
解答はこれで終わりです。お疲れ様でした。
いったん広告の時間です。
まとめ
今回の問題のポイントは大きく分けて2つ
- とにかく置き換えの問題になれること。流れを正確に掴む
- 三角関数の値が与えられた時にそれに対応する角度の予想をつけられるようにする
ここを意識して問題を解くとさらに定着率アップ間違いなしです。色々な問題に対応するためには2のような知識も必要になってきますので、まだ分かりきっていない人は必ず復習してくださいね。
ではまた。
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