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指数・対数関数の極限と考え方

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グラフで極限は見える

これまで多くの関数の極限について考えてきましたが、大きく分けて2つの方法がありました。

まずは

 

極限計算をとにかく工夫してみる

 

ですね。

不定形を避けるのが僕たちの仕事なので、まずは変形を施してみるのでした。方針はいろいろありますがひとまず不定形が避けられるように頑張るのでしたね。

もう一つは

 

グラフで大まかに考えること

 

でした。ある程度予想はできるものが多いですが、グラフと合わせて覚えるだけで覚える量がものすごく少なくなりますし、何よりイメージがしやすくなります。

この「グラフと一緒に考える方法」を使えば、今までやってきた関数の極限もわかりそうですよね。

なぜなら私たちはまだまだグラフを書ける関数を隠し持っているからです。

それは

 

指数関数

対数関数

三角関数

 

ですね。これらは一度数学Ⅱで学び、グラフがどのようになるかも分かっています。ですからこれらの極限も簡単にわかるはず。

今回はそのうち指数関数と対数関数について考えることにします。三角関数はこちらで解説しています。

グラフどんなのだっけ?という人はぜひこの記事

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では早速。

指数関数のグラフと極限

最初は指数関数です。今回考えるのは次の極限たちです。

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}a^{x}\)

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}a^{x}\)

 

 \(0\) に近づける & 無限大に持っていく極限ですね。

では、早速グラフ・・・に行く前に。

指数関数は

 

底の大きさによってグラフは変化する

 

のでした。

底が \(1\) より大きいときは

 

 

のように \(x\) が大きくなるとどんどん大きくなりますね。

ただし、底が \(1\) より小さく、 \(0\) より大きい( \(0<\) 底 \(<1\)) 時は

 

 

のように \(y\) 軸で折り畳まれた形になります。これは例えば

 

\(\displaystyle y = \left(\frac{1}{2}\right)^{x}=\left(2^{-1}\right)^{x}=2^{-x}\)

 

のように考えると

 

元の \(y=2^{x}\) \(y\) 軸対称にした物だ

 

と簡単にイメージできます。

もちろん\(\displaystyle y = \left(\frac{1}{2}\right)^{x}\) で考えても、

どんどん肩の数字が大きくなると \(y\) の値自体は小さくなりますから、右下がりのような曲線になるのも頷けます。

さて、グラフはかけたので早速極限を求めてみましょう。まずは底が \(1\) より大きい場合。

グラフは

 

 

ですからプラス無限大 (\(\displaystyle\infty\)) に飛ばすと

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}a^{x}=\infty\)

 

ですね。値は発散します。ですが、マイナス無限大 (\(\displaystyle -\infty\)) に飛ばすと

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}a^{x}=0\)

 

となります。では同じようにして底が \(1\) より小さく \(0\) より大きい ( \(0<\) 底 \(<1\)) 場合を考えてみます。

グラフは

 

 

ですからプラス無限大 (\(\displaystyle\infty\)) に飛ばすと

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}a^{x}=0\)

 

ですね。これは先ほどとは逆です。またマイナスの無限大 (\(\displaystyle -\infty\)) に飛ばすと

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}a^{x}=\infty\)

 

ですからやはり底が \(1\) より大きい場合とはになっています。

このことは非常に重要で、指数関数の極限を考える場合は「2つ」見るところがあることを意味しています。それは

 

・底が \(1\) より大きいか小さいか

・どの無限大に飛ばすか

 

この2つを見なければいけないのです。少し面倒ですね。ただ、グラフと組み合わせればすぐにわかります。

 

 

関数が与えられたときにどちらに当てはまるのかをすぐにイメージできれば極限もなんてことはありません。

例えば

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}5^{x}\)

 

は底を見ればすぐに

 

 

のグラフであることがわかるのですぐに

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}5^{x}\)

 

と出すことができます。簡単ですね。

というわけでここまでを軽くまとめておきましょう。

 

指数関数の極限は

 

底からグラフをイメージして解く

 

\(a >1\) の時

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}a^{x}=\infty\)

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}a^{x}=0\)

 

\(0 < a < 1\) の時

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}a^{x}=0\)

 

\(\displaystyle \lim_{x\to -\infty}a^{x}=\infty\)

 

対数関数のグラフと極限

お次は対数関数です。これも指数関数と同じように考えれば良いのでグラフをサクッと書いてみましょう。

対数の場合の注意は真数は \(0\) 以下にはならないことですね。つまり

真数 \(>0\) 

ですから、横軸はプラスの範囲に限られます。底によって関数自体の形は変わりますが、どちらにせよ真数は必ずプラスです。

底が \(1\) より大きい時は右上がりの曲線になります。真数が大きくなればなるほど対数自体は大きくなります。ゆっくりではありますが。実際にグラフを書くと次のようになります。

 

 

 \(0\) に近づくと急激に小さくなることはとても重要ですね。

なかなか数学Ⅱの問題でも出てこないので馴染みが薄いかもしれませんが、極限ではたくさん頭に思い浮かべることになりますので頭に入れておきましょう。

底が \(1\) より小さい場合も考えましょう。 \(1\) より小さい場合は

 

 

のようになります。先ほどとは逆の振る舞いになりますね。重要なのはゆっくりではありますが \(x\) が大きくなるとどんどん小さくなることです。

以上を踏まえると

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\log_{a}{x}\)

\(\displaystyle \lim_{x\to +0}\log_{a}{x}\)

これらの極限を考えるとどうなるかというと

 

\(a>1\)の時

 

 

より

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\log_{a}{x}=\infty\)

 

\(\displaystyle \lim_{x\to +0}\log_{a}{x}=-\infty\)

 

で、

 

\(0 < a <1\)の時

 

 

より

 

\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\log_{a}{x}=\infty\)

 

\(\displaystyle \lim_{x\to +0}\log_{a}{x}=\infty\)

 

ですね。最大の注意は対数においてマイナス無限大に飛ばす極限は存在しないことです。その代わりにプラス側から \(0\) に近づける極限を新たに考えることになります。

でもグラフと考えれば視覚的に覚えられるので難しくないですね。

対数関数の極限もやはり

 

グラフをイメージして考える

 

ことが重要になります。例えば

 

\(\displaystyle\lim_{x\to +0}\log_{\frac{1}{2}}{x}\)

 

はなんだろうと考える時は、底を見て

 

 

を思い浮かべれば良いのです。そうすれば

 

\(\displaystyle\lim_{x\to +0}\log_{\frac{1}{2}}{x}=\infty\)

 

と簡単に答えを出せますね。

まとめ

ここで学んだことは基本的な関数の極限です。後はこの知識を使って少し複雑に指数や対数が混ざった問題を解いていきます。問題を解く方針は常にこの基本の極限から考えていきますのでじっくり読んで理解してみてください。

ではまた。

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関数と極限
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コメント

  1. スワン より:

    指数関数・対数関数の極限もグラフを思い浮かべれば簡単に求められることが分かりました。関数のグラフって偉大ですね。

    細かいところで恐縮ですが、対数関数の底が0<a<1の時の極限の値の正負が逆になっていると思います。

    • da Vinch da Vinch より:

      続けてコメントありがとうございます。グラフのイメージができると大変強力なのでぜひ身に付けてください!

      指摘していただいた箇所について修正させていただきました。ありがとうございます。

      また何かありましたらよろしくお願いいたします。

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