角の二等分線の定理
三角形においてその内角の二等分線を引いたときにかならず押さえてほしい定理があります。それは次の定理です。
上の図のように角\(C\)の二等分線とその対辺との交点を\(D\)とすると、
$$AC:CB=AD:DB$$
となる。
角の二等分線が出てきたらほぼ確実に使っていく定理になりますのでしっかりと覚えましょう。
覚え方としては使う辺をなぞるといいのかなと思います。順番としては
この図のようになりますので、これに倣って順番で覚えてしまいましょう。
使いどきは次のようなところでしょう。
・角の二等分線が出てきたとき
これは当たり前ですね。必ず思い出すようにしましょう。
・内心が出てきたとき
内心は角の二等分線から作りました。なのでほぼ確実にこの定理を使っていきます。
まずはこの2つの問題が出てきたときにスッと角の二等分線の定理が頭に浮かぶように!
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例題
簡単に比から長さを出す問題をやってみましょう。
次の図において\(AD\)の長さを求めてみましょう。
一見出せそうにありませんが、辺の比がわかれば長さもわかるので角の二等分線の定理を用いて比を出します。
角の二等分線の定理から
$$5:7=AD:DB$$
ですね。ということはこの比の関係から
$$AD:AB=5:12$$
ですので、\(AB=10\)から
$$AD:10=5:12$$
$$12AD=50$$
$$AD=\frac{50}{12}=\frac{25}{6}$$
と求めることができました。
終わりに
大事なことは
比がわかれば長さもおのずとわかる
ことです。これを知っておくだけで次に何をすればいいのかの選択肢を広げることができます。基本的に図形の性質は「比を使いこなす」ことでマスターできる分野です。まずは角度から比に持っていくことのできるこの定理を使いこなせるようにしましょう。
ではまた。
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