「高校数学の知識庫」を今より10倍活用する方法

三角関数講座その2(合成と方程式・最大値)

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今回の問題はこちら。

制限時間9分です。自力で解きましょう。解いてから下の解説に移ってくださいね。

 

 

 

 

解きましたでしょうか。では解説に移ります。

 

 

 

 

関数を見たときにみなさんはどう考えるでしょうか。2倍角が見えるので公式を使っちゃおうと思うでしょうか?

そのように考えた人は一旦待ってください。少し先を見てみましょう。

問題はその後に何をしてますか?実は合成をしています。ですので変形の方針は

\(\sin\)と\(\cos\)の合成

です。

ですから変形する方はおのずと\(\sin\theta\cos\theta\)になります。

これは問題でも与えられている通り\(\sin\)の2倍角を逆に使っていきます。

$$\sin2\theta=2\sin\theta\cos\theta$$

です。変形できますね。やってみましょう。

$$2\sqrt{2}\sin\theta\cos\theta=\sqrt{2}\sin2\theta$$

ここまできたら合成をするだけです。もちろん一番最後にある \(\sqrt{2}\) は無視です。問題文にも残ってますから問題はしっかりとみておきましょう。

この合成はうまくいくパターンですね。合成すると

$$\sqrt{2}\left(\sin2\theta\cos2\theta\right)=\sqrt{2}\cdot\sqrt{2}\sin\left(2\theta +\frac{\pi}{4}\right)=2\sin\left(2\theta +\frac{\pi}{4}\right)$$

であります。この合成を簡単にやる方法は以下の記事を参照してください。教科書にも載っていますが少し詳しく解説しています。

三角関数の合成の簡単な方法と注意

これで準備は完了ですね。次の問題に入っていきましょう。

次の問題は三角方程式の問題です。三角関数が入った方程式を三角方程式と言います。

これの解き方はただ一つ。とにかく

三角関数=数字

にしてください。どんなに難しい問題でもです。もちろん2次方程式と見て解くタイプもあります。ですが基本は三角関数がひとつだけ出てくるものは上の考え方が基本です。

なぜか、それは私たちは今までこの形の方程式であれば解けたからです。角度が何であれサインがある値になる角度は求めることができます。

簡単にまとめると

 

三角方程式の方針

三角関数が方程式に一つだけ出てくる or 合成して一つになった

三角関数=数字の形にして解く

三角関数が複数出てきて、合成しても一つにならない

置き換えをして2次方程式(問題によって変化)とみて解く 

 

こうなります。今回は①のパターンになります。

 

よって角度部分が何であれ変形の方向性はこうです。

$$2\sin\left(2\theta +\frac{\pi}{4}\right)+\sqrt{2}=0$$

$$2\sin\left(2\theta +\frac{\pi}{4}\right)=-\sqrt{2}$$

$$\sin\left(2\theta +\frac{\pi}{4}\right)=-\frac{\sqrt{2}}{2}$$

できましたね。ここまできたらやることはただ一つ。この方程式とにかく解くのです。解き方は人によって少し考え方が違うと思いますが、ここでは一つの簡単なやり方を示しましょう。

まず何をするかというと、角度部分がよくわからなくなる原因なので置き換えをしてしまいます。例えば今回は \(2\theta +\frac{\pi}{4}=t\) と置きます。すると方程式は

$$\sin t=-\frac{\sqrt{2}}{2}$$

となります。これはいいだけ解く練習をしたものではないかと思います。角度に制限がなければこれの解は無数にあって、プラスのほうは

$$t=\frac{5}{4}\pi\ ,\ \frac{7}{4}\pi\ ,\ \frac{13}{4}\pi\ ,\ \frac{15}{4}\pi\ \cdots$$

となりますし、マイナスの角度も考えられて、

$$t=-\frac{\pi}{4}\, \ -\frac{3}{4}\pi\ ,\ -\frac{9}{4}\pi\ ,\ -\frac{11}{4}\pi\ \cdots$$

となりますね。もちろんこれが答えではありません。なぜなら今考えた \(t\) は私たちが置き換えた文字であり、すべての角度を取れるわけではないからです。

もともと\(t\)は\(\theta\)と関連しています。\(\theta\)に範囲があれば、\(t\)にも範囲があるはずです。問題を見ると

$$0\leqq\theta\leqq\pi$$

ですね。よってここから\(t\)の範囲も出してしまいましょう。これによって制限が課されるわけです。

やってみると

$$0\leqq\theta\leqq\pi$$

両辺2倍

$$0\leqq 2\theta\leqq 2\pi$$

すべてに\(\frac{\pi}{4}\)を足す

$$\frac{\pi}{4}\leqq 2\theta +\frac{\pi}{4}\leqq 2\pi +\frac{\pi}{4}$$

$$\frac{\pi}{4}\leqq t \leqq \frac{9}{4}\pi$$

というわけで\(t\)の範囲が無事出せましたので、先ほど挙げた中からこの範囲に入っているものを取り出すと

$$t=\frac{5}{4}\pi\ ,\ \frac{7}{4}\pi$$

ですね。これはあくまで\(t\)なので、欲しい\(\theta\)に戻します。

$$t=\frac{5}{4}\pi\ ,\ \frac{7}{4}\pi$$

より

$$2\theta +\frac{\pi}{4}=\frac{5}{4}\pi\ ,\ \frac{7}{4}\pi$$

$$2\theta=\frac{4}{4}\pi\ ,\ \frac{6}{4}\pi=\pi\ ,\ \frac{3}{2}\pi$$

$$2\theta=\frac{\pi}{2}\ ,\ \frac{3}{4}\pi$$

これで答えが出ました。基本的に角度部分がいつもと違っているときは上記のように解けばすべてうまくいきます。

さて、最後の問題です。これは上の問題で計算ができている人は準備万端なはずです。

なぜなら、置き換えをしていますし、その置き換えた文字の範囲も調べてしまっているからですね。

やらなければいけないことは

$$f(\theta)=2\sin t +\sqrt{2}$$

の最小値を求めることですが、動くのは\(\sin t\)の部分だけです。ですから、\(\sin t\)が

$$\frac{\pi}{4}\leqq t \leqq \frac{9}{4}\pi$$

の範囲を取ったときに値が一番小さくなるところを探せばいいわけです。

「そんなことしなくても\(\sin\)の最小値は\(-1\)でしょ」

と思った人は申し訳ありませんが勉強不足だと思います。なぜなら例えば

$$\sin\theta (\frac{\pi}{6}\leqq \theta \leqq \frac{\pi}{4})の最大値と最小値は?$$

と言われたら最大値、最小値はそれぞれ

$$\sin\frac{\pi}{4}=\frac{\sqrt{2}}{2}\ ,\ \sin\frac{\pi}{6}=\frac{1}{2}$$

ですよね。角度の範囲によって三角関数の最大値と最小値は全く違うのです。

ですから三角関数の最大値と最小値の問題は三角関数を見るのはもちろんのこと、角度の範囲に注意してください。

ですが、今回は\(t=\frac{3}{2}\pi\)が範囲に入っていますから、最小値は

$$\sin\frac{3}{2}\pi=-1$$

ですね。ですから安心して最小値は

$$Min=2\times (-1)+\sqrt{2}=\sqrt{2}-2$$

といえます。その時の\(\theta\)はもちろん\(t=\frac{3}{2}\pi\)の時ですから、

$$2\theta +\frac{\pi}{4}=\frac{3}{2}\pi$$

より

$$2\theta=\frac{5}{4}\pi$$

$$\theta=\frac{5}{8}\pi$$

となります。これで解答は終了です。

講義のまとめ

いかがでしたでしょうか。この問題は基本事項がぎっしり詰まった問題です。特に三角方程式の考え方、それに付随する三角関数の変形方針はぜひ覚えてほしいと思います。

センター試験の問題は難しいことを基本は聞きません。とにかく教科書にも載っているような計算をいかに速く・正確に解けるか、そして最近の傾向にある少し難しい問題に取り組む時間を作れるかが勝負です。

また見た目が難しそうな問題も必ず、ここでやったような問題に落ち着きます。その対処能力も問われると思います。そのためには与えられたものを落ち着いて整理し、何を聞かれているかを把握し、自分の持っている知識で問題に対処することが必要です。練習の中でも意識してみましょう。

ではまた。

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