チェバの定理・メネラウスの定理とは
まず。チェバの定理とメネラウスの定理は「比に関する定理」です。
さらに「三角形に対して使っていく定理」なのでそれを忘れないようにしましょう。
まずはチェバの定理から行きます。
チェバの定理は上の図のような三角形の頂点から対辺に向かって線を引いたときに、一点で交わっている場合に使えます。この図において、
$$\frac{AD}{DB}\cdot\frac{BE}{EC}\cdot\frac{CF}{FA}=1$$
が成り立ちます。これだけ見ると覚えにくく感じる人がいるかもしれませんが意外とそうでもありません。
このように順番で覚えてしまいましょう。三角形の頂点からスタートしてぐるっと一周して戻ってくる形になります。
使うときはまず次のように、先に公式の形を書いておきます。
$$\frac{\ \ \ \ \ \ }{\ \ \ \ \ \ }\cdot\frac{\ \ \ \ \ \ }{\ \ \ \ \ \ }\cdot\frac{\ \ \ \ \ \ }{\ \ \ \ \ \ }\cdot=1$$
そのあとにスタートから順番に上、下、上、下・・・と線の名前を入れていきましょう。
$$\frac{AD}{DB}\cdot\frac{BE}{EC}\cdot\frac{CF}{FA}=1$$
なので上の形じゃなくても三角形の頂点\(B\)からスタートした場合は\(BE,EC,CF,FA\)・・・という風に順番に入れていけば
$$\frac{BE}{EC}\cdot\frac{CF}{FA}\cdot\frac{AD}{DB}=1$$
という形にもできます。とにかくスタートした頂点からぐるっと一周しながら上、下と入れていけば作ることができます。これで使えるはずです。
続いてメネラウスの定理です。メネラウスの定理は次のような形に対して使えます。
よくキツネ型とかブーメラン型などと呼ばれたりしますね。これに対して次の等式が成り立ちます。
$$\frac{AD}{DB}\cdot\frac{BC}{CE}\cdot\frac{EF}{FA}=1$$
チェバの定理とほとんど同じですね。ですが一つ注意点があります。それは赤くなっているところです。
チェバの定理と違っていったん\(B\)から\(C\)に飛ぶのです。ここが間違えやすいポイントです。
ですから順番的には上の図のようになります。これもやはりスタートした三角形の頂点に最終的には戻ってきてることも確認できます。
いったん広告の時間です。
チェバの定理を使える三角形はメネラウスの定理も使える
これはちょっとした豆知識ですが、チェバの定理を使える三角形の形の中にはメネラウスの定理を適用できる形も必ず含みます。
この図にメネラウスの定理も適用できるということです。
どこにあるでしょうか。いくつかあるのですが例えばここです。
確かにありましたね。時々この図で内側の線分の比を求めさせる問題がありますが、それはこんな風にメネラウスの定理を使えば解決します。
終わりに
チェバの定理とメネラウスの定理は覚えるのが大変そうに見えますが、本文で解説した通り順番と「戻る」というところから覚えていきましょう。武器にしてくださいね。
ではまた。
コメント